織都・桐生の歴史 伝え残す 消失の重伝建長屋 修復開始

 群馬県桐生市本町の重要伝統的建造物群保存地区(重伝建)にあり、2016年6月に火災で焼失した明治初期の建築「買場長屋」の修復工事が始まった。歴史的価値が高く、織物の取引の歴史を伝える貴重な建物であることから、所有者の北川紘一郎さん(78)が文化庁や市との話し合い、修復を決めた。来年2月までに屋根や外壁など、外観が火災前の姿に戻る。

 買場長屋は1882(明治15)年に群馬、神奈川、埼玉、栃木、山梨、長野、福島の連合で開催された「七県連合繭生糸織物共進会」の会場だった。翌83年には建物を利用して桐生織物売買所が設立され、昭和初期まで桐生で公的な最初の近代的固定式市場としての務めを果たした。89年制作の銅版画には、通りの両側に並ぶ長屋と人々でにぎわう当時の様子が描かれ、「桐生の商工業発祥の地」とされている。

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