製糸場の労働環境は良かった 来年1月 東京・池袋で演劇公演
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富岡市での上演にも意欲を見せる菅野さん
富岡製糸場を模して作ったセットで上演された前編「山のバッキャロー!!」

 高度成長期の群馬県の富岡製糸場を舞台にした演劇「山のバッキャロー!!~富岡製糸場」の後編「雪のバッキャロー!!」が来年1月、東京・南池袋のシアターグリーンで上演される。製糸場に住み込みで働く女性を主人公に、家族的なつながりの中での生活や、構内で教育を受けられるなど恵まれた労働環境だったことを盛り込んだ内容。富岡市での上演も目指しており、脚本・演出の菅野臣太朗さんは「製糸場の先進的な取り組みを知ってもらい、群馬の人に価値を再認識してほしい」と話している。

 舞台は昭和35年の富岡製糸場。勤務に不安を抱く女性が、従業員やその家族らと交流するうちに、希望を持って働くようになるストーリーだ。製糸場の構内に寮をはじめ学校や診療所があることや、女性従業員が国語や家庭科などの教育を受けていたことが随所に盛り込まれ、労働環境の良さを伝える。製糸場の歴史を取材する上毛新聞社の記者も登場する。前編「山のバッキャロー」は今年9月に上演され、女性従業員が置き手紙をして失踪したところで終わった。

 製糸場を題材にした理由について、菅野さんは「平和な日本にするため、高度成長期の日本人が頑張っていた姿を通じ、震災や災害からの復興期にある現代に勇気を与えたいと考えた」と説明する。

 「バッキャロー」は「47都道府県の芝居を創ろう」を合言葉にした演劇シリーズで、舞台製作会社Askが手掛ける。2012年の長野を皮切りに3回は平成を舞台にした。4回目から昭和の世界遺産を取り上げており、第2弾として富岡製糸場を題材にした。菅野さんが製糸場を取材したり、当時経営していた企業の社史や労働組合の新聞などを参考にしながら脚本を書き上げた。

 同劇場のほか、富岡市内での上演も目指している。

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