高崎の原さん親子に最優秀賞 絵本出版賞・大人向け部門

 才能のある絵本作家を発掘する「第1回絵本出版賞」の大人向け絵本部門で、群馬県高崎市の原秀俊さん(51)と長女の風香さん(20)が手掛けた「おそろしくへんなローリー」が最優秀賞に選ばれた。出版に向けて打ち合わせが進んでいる。

 「絵本を描きたい」という夢があった風香さんに、秀俊さんが合作を提案した。当初は「どこに出す当てもなく作った」(秀俊さん)作品だったが、知人に勧められて同賞に応募。2人は「まさか受賞できるとは思っていなかった」と驚く。

 絵本は「おそろしくへんな子」のローリーが主人公。みんなと同じことができない。同じものが並ぶと怖い。でも、家族が同じ顔にされてしまって―。

 秀俊さんが物語を書き、栃木県内の美大に通う風香さんが白黒のペン画で独自の作品世界を描いた。児童発達支援管理責任者として障害のある子どもと接してきた秀俊さんは「今の仕事の中で思うこと、見たものをそのまま書いた」と説明。2人で試行錯誤しながら絵本に仕上げたといい、風香さんは「父の書いた世界観をどう表現するかを考えた」と話す。

 同大賞は出版支援会社、スプリングインク(東京)の絵本出版.com「絵本出版賞実行委員会」が主催。原さん親子の作品は画力や時代性が評価され、審査員からは「読む人を取り込む強さがピカイチ」「現代社会に対するアイロニーのようなものがよく描けている」などの声があったという。提携の出版社から、来春の刊行を目指している。

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