八ツ場ダムの生活再建 9事業に遅れ トンネルや施設 最長1年
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来年度の完成に向けて工事が佳境に入った八ツ場ダム。一方で、大柏木トンネル整備などの生活再建事業に遅れが出ていることが明らかになった(12日付より)
 

 群馬県の八ツ場ダム建設に関し、本体の完成に合わせて2019年度中に終了予定だった生活再建事業の一部が、最長で約1年延期される見通しであることが19日、分かった。対象は9事業で、ダム関連の建設資材を運ぶベルトコンベヤーの撤去の遅れなどが影響する見込み。このうち、工事専用道路を群馬県が一般道として整備する大柏木トンネル(長野原町川原湯―東吾妻町大柏木、全長3005メートル)は高崎市方面へのアクセス向上や、ダム周辺の観光振興が期待されている。

◎ベルトコンベヤーの撤去や埋蔵文化財の発掘調査に遅れ

 このほかの対象は、いずれも長野原町の水没文化財保存センター(林地区)、ダムサイト公園の売店(川原畑地区)、上湯原森林公園整備(川原湯地区)、地域振興施設整備(横壁地区)など。下流都県が負担金を拠出する形で、県や地元自治体が連携して取り組んでいる。

 県によると、ダム関連の建設資材を運ぶベルトコンベヤーの撤去や埋蔵文化財の発掘調査に遅れが生じ、これらの事業に着手できない状況という。県の担当者は「下流都県と協議している段階。生活再建事業をしっかり完成させるため一部がやむなく延びる」とした上で、ダム事業については「予定通り来年度中に完成する見込みだと国から聞いている」とした。

 大柏木トンネルは、コンクリート用骨材を運搬する工事専用道路の一部として国が整備した。ダム工事の進捗しんちょくに応じ、県道川原畑大戸線のトンネルとして県が整備する計画。川原湯地区から大柏木地区を経て国道406号に接続するため、地域住民にとっては高崎方面への移動時間が大幅に短縮されるメリットがある。

 ダム関連情報を共有するため11月に開かれた地元関係者の会合で県から遅延状況が示されたほか、各地区のダム対策委員会で地域住民に説明があった。

 事業の終了時期が延期されることについて、地元の男性は「生活再建も含めて来年度中に完成させると聞いていたので残念」と肩を落としつつ、「これだけ同時に多くの事業が進んでいるので仕方ない」と冷静に受け止めた。

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