コメ作付 目安の84% 戦略的に増産 転作の地域も
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 国によるコメの生産調整(減反)が廃止された2018年の群馬県の主食用米の作付面積は前年比69ヘクタール減の1万2598ヘクタールで、コメ生産量の目安から換算した面積の84%にとどまったことが、農林水産省が公表した資料から分かった。農家の高齢化や担い手不足に加え、助成金が出る加工用米や飼料用米への転作が背景にあるとみられる。一方、ブランド米「雪ほたか」の産地、川場村は目安の2倍以上で、地域によって増産、転作と戦略が分かれていることをうかがわせた。

 JA群馬中央会や県などで組織する県農業再生協議会が示した目安は7万4058トンで、作付面積に換算すると1万5004ヘクタールだった。県内に32ある市町村やJAの管轄に基づく地域農業再生協議会別にみると、8割を超える27協議会で目安を下回った。最も大幅に下回ったのは前橋市で466ヘクタール。高崎444ヘクタール、太田市319ヘクタール、はぐくみ216ヘクタールと続いた。

 一方、川場、沼田、榛東、中之条、高山の5市町村の協議会は目安を上回った。ブランド米生産が盛んな川場村は89ヘクタールの目安に対し、作付面積が185ヘクタールに上った。

 転作を戦略的に進めている地域もある。館林、板倉、明和、千代田、大泉、邑楽の6市町を管轄するJA邑楽館林は、昨年初めて加工用米の最低予定買い入れ価格を提示して転作を促した。主食用米の価格下落のリスクを低減するとともに、国から10アール当たり2万円の交付金が受けられる加工用米のメリットを享受してもらうのが狙いで、担当者は「1円でも農家の手取りを増やすのが目的だった」と説明する。

 県内の作付面積が目安を大幅に下回ったことについて、県蚕糸園芸課は「本県の水田農業振興のためには、協議会ごとの目安を参考にして需要に応じた主食用米を生産してもらうことが望ましい」とし、米麦二毛作の推進や、暑さに強い新品種「いなほっこり」の普及などを通じてコメ農家支援を継続する方針だ。

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