伝統の日本酒 欧州へ 土田酒造 関税撤廃で販路拡大
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日本酒の欧州販売を目指す土田社長(左から2人目)ら関係者

 群馬県の土田酒造(川場村川場湯原、土田祐士社長)は、自社製品の欧州進出に乗り出す。日本と欧州連合(EU)との経済連携協定(EPA)で、日本酒の輸出関税が撤廃されたことを受け、日本貿易振興機構(ジェトロ)の「輸出専門家による個別支援サービス」を活用。7月1、2の両日には英国・ロンドンで開かれる展示会に出展し、販路拡大の足掛かりとする。

 100年以上の歴史がある同社は昔ながらの製法を守り、蔵にある酵母や乳酸菌を生かした酒造りをしている。この製法を採用する蔵元は大きく減っているが、その年の菌の量や質などによって口当たりが変わり、毎年異なった価値を備えた酒になる。

 ジェトロ群馬貿易情報センターの柴原友範所長は「味もさることながら、特色ある製法は海外で日本酒を売り出す上で差別化できる」と絶賛。EPAについても「一番いい攻め時」と強調し、海外での商談や展示会への出展を支える考えだ。

 ロンドンで開かれる展示会はアルコール飲料業界向けの専門見本市「インバイブ」で、同社は「土田麹九割九分」など3種を売り出す。「土田―」は濃厚な甘みのほか、酸味やアミノ酸も加わった複雑な味が特徴で、肉やチーズなど洋風の料理に合うという。

 これまでアジアに輸出していたが、欧州への出展は初めて。土田社長は「県内でも認知度が高まってきたので海外でも頑張りたい。日本の誇れる伝統技術をPRしたい」と説明。欧州のソムリエに売り込み、販路を探る。

 和食ブームを背景に日本酒の海外需要は高まり、輸出の量、額ともに増加している。県内では永井酒造(同村門前)が約40カ国に出荷し、今年はドイツへの本格進出を狙う。近藤酒造(みどり市大間々町)は米国の日本料理店を中心に販路を広げ、現地スーパーマーケットの取り扱い店舗が増えている。

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