コメ新品種「にじのきらめき」今秋に出荷 ココイチで提供へ
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水田で新品種の苗を植える関係者ら

 JA邑楽館林(群馬県館林市赤生田町、江森富夫組合長)は今秋、コメの新品種「にじのきらめき」を初めて出荷する。「カレーハウスCoCo壱番屋」を展開する壱番屋(愛知県一宮市)が店舗で提供する見込み。同JAは取引量の拡大を目指し、育成に力を入れる。

◎香り高く、うま味が強いのが特徴
 同JAと壱番屋は2010年から、コメ販売の関東穀粉(茨城県行方市)を通じて取引している。これまでは粒が大きく、さっぱりとした味わいのコメ「あさひの夢」を使用し、全国の「カレーハウスCoCo壱番屋」で提供している。

 食味のさらなる向上を目指す壱番屋は、「にじのきらめき」に着目。香りが高く、粘りとなめらかさを併せ持ち、うま味成分が多く含まれる特徴があることから、社内で試食したところ好評だったため同JAに栽培を依頼した。

◎作付を広げて全国への普及を目指す
 同JAは17年から管内で試験栽培を開始。当初の作付面積は0.6ヘクタールだったが、18年には2ヘクタールに拡大。今年は6ヘクタールで栽培しており、6月には同JA職員と共に壱番屋、関東穀粉の従業員が田植えに参加した。

 今秋には30トンの収穫を見込む。同JAの平井英男米麦課長は「まだ全国的にも珍しいコメ。栽培を成功させ、取引の拡大につなげたい」と意気込む。取り扱い品種を増やすことで、病気や天候不順などによる不作リスクも分散できるという。

 壱番屋の広報担当者は「全国の店舗で使用する可能性がある。群馬県民に親しみを持ってもらえたらうれしい」と話す。同社では現在、にじのきらめきの試験栽培を同JAと岡山県の一部で行っている。

 新品種を開発した国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構中央農業研究センターの長岡一朗主任研究員は「全国からの反響が大きい品種。種の増産が軌道に乗って普及が進んでほしい」と同JAの取り組みに期待を寄せている。

 にじのきらめき 中央農業研究センター北陸研究拠点(新潟県上越市)が開発した新品種。高温耐性に優れた「西南136号(現なつほのか)」と食味が良い「北陸223号」を交配した。生育不良になり稲が枯死するウイルス性の病気「縞葉枯しまはがれ病」の耐性がある。「コシヒカリ」並の食味を持ちながら、コシヒカリの1.15倍の収穫量を見込める。

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