県が豚コレラ対策本部を設置 流通やワクチンで関東都県と連携
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養豚施設の回りに野生イノシシの侵入を防ぐ電気柵を設置する職員=5日午前、藤岡市西平井(市提供、6日付より)

 群馬県内で捕獲された野生イノシシのとんコレラ感染が確認されたことを受け、県は7日、山本一太知事を本部長とする対策本部を立ち上げ、第1回会議を開いた。会議で山本知事は今後の流通経路の確保も視野に、関東の都県が連携してワクチンの早期接種を国に求めるべきだとの認識を示した。各養豚場に改めて消毒の徹底を求めたほか、野生イノシシの捕獲を強化するための具体的な検討に入る考えも明らかにした。

 全庁の幹部職員らで構成する対策本部は、養豚場の飼育豚への感染が確認された場合に設置する方針だったが、万全を期すために現時点で立ち上げた。山本知事は冒頭、「全国4位の養豚県で豚コレラが発生した場合、他県とは違う大きな影響がある」と指摘。全庁を挙げて難局を乗り切るとした。

 山本知事は家畜伝染病予防法に基づき、県内の全220戸の養豚農家に対して消石灰を散布して消毒するよう通知した。野生イノシシの捕獲については「新たな政策パッケージを打ち出し、一刻も早く予算化したい」と述べた。

 予防的なワクチン接種を求める声が高まる中、山本知事は接種した豚の流通経路を確保する必要性を訴えている。関東各都県で足並みをそろえて対応することで風評被害などを防ぎ、一大消費地となる関東圏内での販路の維持、確保につなげたい意向だ。

 山本知事は7日午後、神奈川県の黒岩祐治知事を同県庁に訪ねて会談し、関東全体での連携を呼び掛けた。黒岩知事は「大変重要な問題で神奈川にもいつ来るか分からない。ぜひ連携して一緒にやっていきたい」と応じた。山本知事はこれまでに栃木県との連携も確認しており、ほかの関東の都県知事にも連携を呼び掛けるとしている。

 前橋市は同日、豚コレラ対策として、ウイルスを媒介する恐れがあるネズミの忌避剤を市内の全69戸の養豚農家に配布すると発表。ネズミが嫌がる臭いを出して侵入を食い止める。

 関東農政局は8日から、職員を継続的に藤岡市に派遣し、現地の養豚農家の状況や要望について情報収集に当たる。JAたのふじは7日までに、11月に同市矢場の野菜集送センターで開催予定だった収穫感謝祭の中止を決めた。

◎藤岡の野生イノシシ 抗体検査で陽性反応
 県は7日、藤岡市三波川で5日に捕獲した野生イノシシ1頭について、豚コレラの抗体検査で陽性反応が確認され、遺伝子検査を行っていると発表した。遺伝子検査で陽性となった場合も、現在13農場を指定している監視対象農場が追加されることはない。


◎豚コレラ対策など知事に30項目要望 県予算編成で町村会
 県の来年度当初予算編成に関し、県町村会(会長・茂原荘一甘楽町長)は7日、山本一太知事ら県幹部に対し、30項目を要望した。

 豚コレラ関連では、ウイルスの侵入防止策の強化に加え、養豚農家の負担軽減に向けた支援事業の充実を求めた。

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