早期出荷支援やイノシシ捕獲に奨励金 豚コレラ対策で補正案
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 群馬県内で野生イノシシのとんコレラ感染が確認されたことを受け、山本一太知事は9日、養豚場を空にして衛生管理を強化する早期出荷の実施支援や、イノシシの捕獲奨励金の上積みなどを盛り込んだ新たな緊急対策を発表した。対策費として総額8億9623万円を増額する本年度一般会計補正予算案を開会中の県議会第3回定例会に追加提案した。畜産課内に「家畜防疫対策室」も近く設置し、飼養豚への感染防止に全力で取り組む。

◎県が補正提案 防疫対策室も
 養豚農家の支援では、県内の全飼養豚約60万頭に対する予防的ワクチンの接種費用として6億円、監視対象農場が希望する場合に実施する早期出荷の際の農家への損失補填費用として2億5916万円をそれぞれ計上した。

 いずれの対策も国と県が2分の1ずつ負担し、農家の負担を軽減する。

 野生イノシシの捕獲強化策としては、イノシシの成獣を捕獲した際に国から交付される1頭8000円に加え、県が奨励金8000円を上乗せする考えで、1936万円を確保。狩猟者や林業従事者に消毒薬を配布するための費用1172万円も盛り込んだ。千代田、大泉両町以外の県内33市町村を「捕獲重点エリア」と定め、市町村のわななどの捕獲機材購入費も、最大で全額補助する。

 山本知事は同日の定例会見で、既に養豚農家に対する緊急総合支援として約4億3800万円を専決処分していることに触れ、「県の財政負担が大きいことは事実だが、今後は国に財政上の支援も要望していく」と述べた。

 一方、県として豚コレラへの対応を強化するため、15日付で畜産課の家畜衛生係を家畜防疫対策室に格上げし、職員を4人から11人に増員する。同室はワクチン接種や早期出荷対策、侵入防止柵の設置など豚コレラ対応に当たる。

 山本知事は現在13ある監視対象農場のうち、2農場が防護柵の設置を完了、1農場が10日に着工予定、防護柵が未設置の残る10農場でも10日までには電気柵の設置が完了すると説明。国から800個の提供を受けているイノシシ用の経口ワクチンについては、感染が確認された藤岡市内に散布する方針も明かした。

 山本知事は9日午後、テレビ電話を使って茨城県の大井川和彦知事と会談。ワクチン接種に向け、関東各都県の連携を呼び掛けた。

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