高齢者の踏み間違い事故防げ 急発進抑制や自動ブレーキの需要増
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群馬県内におけるブレーキとアクセルの踏み間違いによる人身事故の推移

 高齢者を中心に車のアクセルとブレーキを踏み間違える事故が全国的に多発していることを受け、誤ってアクセルを強く踏み込んだ際に急発進を抑制する後付けの装置や自動ブレーキ機能を搭載した車の需要が群馬県内でも高まっている。装置の購入費を助成する市町村も増え始め、「車社会」の群馬県で事故防止策として期待する声が強い。ただ、こうした機能への過信や過度な依存には注意が必要で、群馬県警などは運転者に慎重な運転を呼び掛けている。

◎県警は過信に注意呼び掛け
 オートバックス前橋天川店では、4月に東京・池袋で当時87歳の男性が運転する乗用車が暴走した9人死傷事故が起きてから、「急発進防止装置」への問い合わせが増加。高齢の親が事故の加害者になることを心配する息子や娘が購入を決めるケースが大半で、売り上げがピークだった6月は通常の約5倍が売れた。価格は約4万円で、2時間ほどで取り付けできる手軽さもあり、担当者は「高齢ドライバーへの事故予防策として有効だ」と話す。

 市町村でも装置の普及を後押しする動きが広がる。大泉町は7月、県内で初めて装置購入費助成を開始。70歳以上を対象とし、設置費用の2分の1(上限2万円)を支援する。渋川、上野、甘楽、片品、千代田などの市町村も購入費の一部を補助している。

 自動ブレーキなど運転支援の機能が付いた新車に乗り換える人も。前橋市の男性会社員(61)は8月に自動ブレーキ機能が付いた車を購入した。「高齢者が加害者となる悲惨な事故が多いが、自分もいつ加害者になるか分からない。急発進を防ぐ機能があると安心して運転できる」と話す。

 伊勢崎市の男性(71)も昨年12月、運転支援の機能のある車を購入。納車後すぐに自ら段ボールに向かって車を走行させ、自動ブレーキの性能を確かめたという。「年を取り、夜間は対向車が見えづらくなった。同年代の知人も踏み間違いで事故を起こしたので、加害者にならないための予防策になると感じる」と期待する。

 県警交通企画課によると、県内でブレーキとアクセルの踏み間違いによる人身事故の発生件数は、2014年の84件から増加傾向で、18年は116件に上った。うち65歳以上の高齢者は14年の22件から18年は45件と倍増した。

 同課は、こうした装置の活用が事故防止に有効だとしつつ、「常に慎重な運転操作を心掛けてほしい」として、装置の性能を過信せずに運転するよう呼び掛けている。

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