低アンモニア排水から発電 水素の製造・試験に成功 沢藤電機
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試験成功を受け記者会見した神原教授(右)と両社担当者

 群馬県に本社を置く自動車電装品製造の沢藤電機(太田市新田早川町、吉川昭彦社長)は18日、岐阜大と共同開発中の水素製造装置で工場排水を想定した低濃度アンモニア水から燃料電池用の高純度水素を作り、発電する実証試験に成功したと発表した。アンモニア排水の有効活用や環境負荷が少ない処理につながるとみている。

◎二酸化炭素の排出抑え 環境にやさしく
 同社とアンモニア回収装置製造などを手掛ける木村化工機(兵庫県尼崎市)、岐阜大の神原信志教授=群馬大大学院修了=が同日、東京都内で会見した。

 沢藤電機は電気自動車(EV)などへの応用を視野にプラズマを使ってアンモニアから純度99.999%の水素を製造する装置を開発。来年の商品化を目指し、性能向上に取り組んでいる。

 今回は木村化工機が新たに開発したヒートポンプ式省エネ型アンモニア回収装置で低濃度アンモニア水から濃縮したアンモニアを水素の原料に使い、発光ダイオード(LED)ランプが点灯することを確認した。

 現在、沢藤電機の装置は温度0度、1気圧下での1時間当たり水素出力量が300リットル。この出力量で試算すると、アンモニア回収装置の消費電力の8割をまかなえる。さらに性能が向上すれば消費電力ゼロの処理システムにつながるという。

 神原教授は「工場排水から回収されたアンモニアの多くは廃棄物として焼却処分されている。その分の二酸化炭素(CO2)排出がなくなり、安価なCO2フリー燃料になる」と意義を強調している。

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