昆虫食 おいしく安全に 高崎経済大の桜井さんが食品販売会社設立
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昆虫を使った食品の販売会社を設立した桜井さん
田村製菓と協力して作ったゴーフレット

 世界的に注目されている「昆虫食」を普及させようと、群馬県の高崎経済大4年の桜井蓮さん(22)=高崎市=が、昆虫を使った食品の販売会社「フューチャーノート」を設立した。試作品のクッキーが完売したことから、12月中旬にはタイで飼育された食用コオロギのパウダーを磯部煎餅に練り込んだ菓子「ゴーフレット」を発売する。桜井さんは「タイと日本の地方を結び、両方の地域を盛り上げたい」と意気込む。

◎8月に試作のクッキーは完売
 国連食糧農業機関(FAO)が2013年に公表した報告書は、昆虫類がタンパク質やカルシウムを含むため、人口増加に伴う世界の食糧問題の対策に活用することを推奨している。

 桜井さんは大学で昆虫食を研究。牛や豚に比べて必要な飼料や水が少なく、栄養価の高い昆虫が持続可能なタンパク源として注目されていることを学んだ。コオロギを食べる文化のあるタイでの調査では、清潔な環境でコオロギが飼育され、欧米からも買い付けられている現状を目の当たりにした。

 おいしく、安全に食べられる昆虫を新たな食品として提供しようと、大学のゼミの飯島明宏教授らから出資を募り、7月に合同会社「フューチャーノート」を設立した。8月にコオロギの形が見えるクッキーと、コオロギパウダーを入れたクッキーの2種類を試作。少量生産のため3枚で税別600円と高めの価格設定となったが、ぐんま昆虫の森(桐生市)や国立科学博物館(東京都)などで売り切れたという。

 12月中旬からは田村製菓(安中市)に協力してもらい、磯部煎餅にコオロギパウダーを混ぜて作った菓子の「ゴーフレット」を製造する。「2030年のゴーフレット」と「コオロギのゴーフレット」という2商品を扱う。価格は3枚で同600円、8枚で同1400円を予定している。コオロギはエビに味が近く、焙煎ばいせんするとココアやチョコのような香りもするという。

 桜井さんは来春大学院に進み、会社経営と研究の二足のわらじを履く計画。「(昆虫食に)抵抗がある人も多いと思うが、安全でおいしい商品を提供することで新しい選択肢として広めたい」と話した。

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