課題と施策 5氏が舌戦 前橋市長選 告示を前に公開討論会
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市の将来像について主張を戦わせる立候補予定者5人

 2日告示、9日投開票の前橋市長選を前にした公開討論会(前橋青年会議所主催)が28日、市内で開かれた。立候補を予定する現職の山本龍氏(60)と、いずれも新人で群馬県議の岩上憲司氏(47)、元衆院議員の佐田玄一郎氏(67)、元前橋市議の店橋世津子氏(58)、元同市議の中島資浩氏(48)の5人が、少子高齢化対策や経済活性化策など市政の課題について主張を戦わせた。

 5人は市の抱える重点課題や具体的な対策などについて順次発言した。

 山本氏は少子高齢化を第一の課題に挙げ、高齢者の健康寿命の延伸や人口減少の抑制に向け「がんの早期発見・治療による医療費抑制の実現や、子育て世帯の負担を軽減するための高校生までの医療費無料などにより、生きがいのある暮らしやすいまちづくりを目指す」と強調した。

 岩上氏は企業誘致や空き家対策が重要施策と主張。「周辺自治体は産業団地の造成が進んでいる。前橋も企業を呼び込み、雇用を創出しないと活性化を図ることができない」と指摘した。空き家対策については「解体誘導や利活用について、民間の力を借りながら考えていく」とした。

 「何よりも対策が必要なのは人口減少問題」としたのは佐田氏。国の交付金を活用して各種施策を進める考えを示し、「学校や病院へのアクセス道路の整備は交付金を使う。浮いた財源を給食費無料化など社会保障に充てる。そのような前橋にすれば、人が集まり、再生できる」と述べた。

 店橋氏は貧困や少子化を課題の一つとし、福祉や教育を優先する姿勢を前面に、「学校給食の無料化や給付型奨学金によって安心して暮らせる福祉のまちを目指す」と訴えた。さらに、若者が将来に希望を持てる前橋を目指し、「非正規から正規雇用への転換を市役所から始める」と述べた。

 中島氏は市民第一の前橋を実現するため、「市民会議の新設」を主張。「市民と共に、持続可能なバランスの取れた予算配分を実現する」とした。子育て支援と高齢者の生きがいづくりも重視し、「3歳未満児保育や学童保育のさらなる充実。有償ボランティアの創設を目指す」と訴えた。

◎地方の課題 持論でぶつかる
 28日に行われた前橋市長選立候補予定者の公開討論会は、中心市街地活性化や公共交通政策など、避けて通れない地方の課題で5人が意見を戦わせた。県都の未来を託す人物を見極めようと、市民は会場やテレビ、インターネット中継で議論を見守った。(発言順)

《中心街活性化
 山本龍氏 中心市街地は人と人が出会い、交流し、新しい価値を生み、くつろげる場。再開発が進み、たくさんの店も開いている。一つ一つが市民のアクション。新しいデザインの約束事もできた。市民の力に期待しながら応援していく。

 中島資浩氏 市民の憩いの場、交流の場にしたい。進行中のまちなか再開発は進める。図書館を含む複合施設で活性化に取り組む。市が作成したアーバンデザインと、商工会議所が提案するグリーン&リラックス構想の中で実現を図る。

 岩上憲司氏 民間の活力を使いながら、持続可能なまちづくりをしていく。前橋は畜産、野菜、果物、水、おいしいものがたくさんある。おいしい店があると、みんな足を運んでくれる。食をキーワードに店舗集積を図っていきたい。

 店橋世津子氏 ハコモノがにぎわいに直結するとは限らない。商店リニューアル助成や融資制度、事業継承の支援を充実させ、空き店舗への開業を支援し、商店街全体の魅力をアップさせる。アーバンデザインは市民参加が不十分だ。

 佐田玄一郎氏 中心市街地は前橋の宝。食文化などの文化、伝統を守る中心街だ。今、再開発の努力も進んでいる。それを大事にしながら、外から来た人にも見せて、理解してもらいたい。素晴らしい中心商店街をつくっていく。

《交通施策》
 店橋氏 JRに両毛線の増便、湘南新宿ラインの増発を要請し、前橋駅に前橋の魅力を発信する案内所を設ける。歩車分離式の信号や防犯灯設置、生活道路の改善を優先する。公共交通の充実でマイカーなしでも暮らせる街も目指す。

 山本氏 自動運転バスを群馬大病院から前橋赤十字病院までつなげる。マイタクも多くの人が乗り合わせればもっと安く、ドアツードアで運べる。新前橋駅にはPFIにより市負担なしで立体駐車場を造る。通学路整備も始まっている。

 中島氏 マイタクは郊外の人が夜間も利用しやすいよう利便性を向上する。委託路線バスは市内上限200円料金の導入を目指し、社会実験をする。通学路は安全点検を通じ、計画的に狭い道路の解消や防犯灯の整備に取り組む。

 佐田氏 道路での通勤通学者の安全を保つため、現実的な対策が必要。箱田中、箱田小の通学路は危険な状況だったが、国からの交付金により今解消している。一つ一つ進め、子どもの安全を保ち、事故を防いでいくことが重要だ。

 岩上氏 マイタク、デマンドバスなどを地域内交通として充実させ、近隣市町村との連携で利便性を向上させたい。鉄道は新前橋駅や前橋駅周辺の再開発も重要になってくる。子どもの安全安心に対応できる予算も確保していく。

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