自転車利用者 ヘルメット努力義務に 県条例改正、保険加入も
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 自転車利用者の悲惨な事故を減らすため、群馬県は21日、県交通安全条例を改正し、自転車に乗る際のヘルメット着用を努力義務とする方針を明らかにした。中高生をはじめ事故が後を絶たない現状を受け、県全体で対策を強化する必要があると判断した。条例改正により自転車保険の加入も義務化する方針で、9月の県議会第3回定例会への提案を目指す。

 同日の県議会代表質問で、岩下勝則県土整備部長が「条例に『ヘルメットの着用に努める』との規定を新たに追加し、子どもから大人まで、県民全体で着用を促進したい」と述べた。水野俊雄氏(公明)への答弁。

 同条例は2014年に施行された。自転車利用について事故防止に努めることなどを定めているが、ヘルメット着用に関する規定はない。県は条例案について近く県民から意見を募り、県議会での議決を目指すとしている。

 群馬県は自転車通学中に事故に遭う中高生の割合が全国ワーストクラス。前橋市の県道では18年1月、自転車で通学中の女子高校生2人が乗用車にはねられ死傷する事故も起きている。

 一方で県が高校生向けに行ったヘルメット着用のモニター事業では、生徒から「周りがかぶっていない」「恥ずかしい」といった否定的な意見が寄せられた。条例により、世代を問わずヘルメット着用を求め、普及を図る。

 県は、同条例で努力義務としている自転車保険への加入についても、罰則規定は設けないものの、改正時に義務化する方針。全国では自転車事故の加害者が1億円近い賠償責任を負うケースが起きている。保険の加入を促進し、事故被害者の救済と加害者の経済負担の軽減につなげる。

 自転車の安全対策を巡っては、県が今月、一定の基準を満たした自転車保険を独自に認定する制度をスタート。県教委は新年度、中高生向けにヘルメットの着用定着に向けたモデル事業を始めるとしており、各方面で取り組みが進みつつある。

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