《新型コロナ》建設も影響 住宅部品調達できずリフォーム中断も
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 新型コロナウイルス感染症の拡大によるサプライチェーン(部品の調達・供給網)の混乱で住宅設備機器の供給が滞り、群馬県内でもリフォーム工事の中断などの事態が起きている。住宅メーカーは代用可能な国内生産品を探すといった対応に追われ、業界団体は実態把握を急いでいる。

 供給停滞は、中国における部品調達の遅れや生産、物流の混乱が原因。LIXIL(リクシル、東京都)やパナソニック(大阪府)は、システムキッチンやシャワートイレ、ユニットバスなど水回りの商品の一部で新規受注を停止している。

 県内では、受注から着工までの期間が比較的短いリフォーム工事で影響が出始めている。注文住宅を手掛ける前橋市の住宅メーカーは、システムキッチンのIH機器や食洗機を調達できず、15件のリフォーム工事が中断。担当者は「顧客は『仕方ない』と理解してくれるが、この状態が続くと新築工事にも影響が及ぶ」と懸念する。

 住宅設計施工の和奏建設(太田市)は、新規のリフォーム工事の受注を見合わせている。事態が長引けば、新築工事でも6月以降の完成分は引き渡しが遅れる可能性があり、顧客への説明を急ぐ。

 他社製品や国内生産品を探して対応するのは、住宅施工販売の桂建設(みどり市)。家住和徳社長は「在庫の建て売り物件の機器で代用するなど工事が止まらないよう柔軟に対応したい」と話した。

 木造住宅を扱う工務店など133社でつくる県木造住宅産業協会(前橋市)は「ドアハンドルなどの金物類も不足しつつあり、生産の中国依存が改めて浮き彫りになった」と指摘。「アンケートを行うなどして実態把握に努め、必要があれば県や国に対策を要望したい」とした。

◎資材「不足」65% 建設業協会が会員企業調査
 建設業での資材不足について、県建設業協会(青柳剛会長)は12日、会員企業への調査結果を発表した。64.8%の企業が温水洗浄便座やユニットバスなどの資材の不足感を訴えた。こうした状況が長引けば、業界や県内経済に大きく影響する恐れがある。

 建築主体の企業に資材の不足感を尋ねたところ、111社のうち「かなり納品が遅れる」が最多の36社で、「ほとんど調達がない」が26社、「やや納品が遅れる」が10社だった。協会は中国関連のサプライチェーンの混乱が主な要因とみる。

 足りない資材の内訳は、最多が便器や温水洗浄便座などの衛生器具。ほかに空調・炊事設備や浴室器具、石材などが挙がった。

 協会員全275社を対象に9~11日に調査し、232社が回答。協会は今後の受注減を見越し、融資拡大などを求める提言書を国土交通省や県に提出する。

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