《新型コロナ》軽症者の宿泊施設を募集 県が感染大幅増に備え
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
 

 新型コロナウイルスの感染者が大幅に増加した場合に備え、群馬県は8日、無症状や軽症の患者を受け入れてもらう宿泊施設の募集を始めたと発表した。ホテルや旅館などを想定し、必ずしも病院での入院が必要ないと判断された人の療養に活用する。医療機関で受け入れ可能な病床数の増加策を取っているが、宿泊療養の態勢を整えておくことにより、症状に応じた医療提供の維持につなげる。

 県内で初めて確認された3月7日以降、感染が断続的に判明し、今月8日時点で感染者は29人(うち死亡1人)。3月15日までに135件だったPCR検査の累計は、今月7日時点で1423件となっている。

 医療提供態勢を巡り、県は感染症指定医療機関の感染症病床計52床に一般病床も加え、約200床を確保した。県によると、県内では8日時点でクルーズ船の感染者を含む24人が入院している。

 群馬県で病床不足が差し迫っている状況ではないが、感染者数が受け入れ病床数を上回る懸念があるとして、東京都では、宿泊施設に患者を移送する措置がすでに始まった。

 医療機関以外での療養対象について、厚生労働省は無症状か軽症に加え、入院中の医療機関や帰国者・接触者外来の医師が入院は必要ないと判断した人などとする。重症化の恐れがある高齢者や基礎疾患があったり妊娠していたりする人は対象としていない。

 今回の募集では、県が事業者から1棟ごとに借り上げ、常駐する保健師や看護師が、感染者の健康観察や容体変化時の対応に当たる。施設従業員は感染者への生活支援、対面する際の感染防止策などをまとめた厚労省のマニュアルに沿って対応する。

 県は確保を目指す部屋数を明確に示していないが、同日の会見で山本一太知事は「限りある医療資源を有効に活用し、症状に応じた医療を安定的に提供するためにスピード感を持って対応したい」と述べた。

 感染者数のピークについて、厚労省が示す計算式に基づく県の試算では県内の入院患者は3500人超、重症患者は約120人になるとされた。これに対し、県は現状を踏まえながらピーク時の感染者・重症者、終息までの期間などを予測するシミュレーションにも着手。保健所が感染者を調査したデータなどを群馬大大学院が分析する。2週間ごとに更新されるという予測結果に基づき、療養施設の確保に向けた具体的な検討を進める。宿泊可能な公的施設も併せて確保する。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
関連記事