休業協力に20万円支給 新型コロナウイルスで営業自粛で群馬県
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 新型コロナウイルス感染拡大防止の休業要請で、群馬県は23日、休業や営業時間短縮に協力した事業者に「事業継続支援金」として1事業者当たり20万円を支給することを明らかにした。5月中の支給開始を目指す。

◎無利子・無担保融資も期間延長へ
 県産業政策課によると、支援金の支給対象は県が休業要請対象として公表している施設を25日から5月6日まで全期間休業した中小企業と個人事業者。深夜営業をしていた居酒屋や飲食店などが県の要請に応じて営業時間を午前5時~午後8時の間に収まるよう短縮した場合も対象となる。

 詳しい条件や申請方法、対象事業者数、事業総額は精査中。財源は国の臨時交付金を検討している。大型連休明けから申請を受け付け、申請後2週間程度で支給する形を想定している。

 同様の支援金や協力金は全国の自治体に広がっている。北関東では栃木、茨城両県が条件に応じて10万~30万円の協力金を支給する方針を打ち出している。

 県はこのほか、国の経済対策に伴い創設を予定している民間金融機関での無利子・無担保融資について、県独自の支援策として当初3年間の無利子期間を延長する方針を明らかにした。延長幅は今後決める。

 宇留賀敬一副知事は支援金を一律20万円とした点について他県の施策や県の財政力を考慮して設定したと説明。「シンプルに使いやすくすることが重要と思っている」と話した。

◎「本当に助かる」/「20万では全然足りない」…中小事業者
 新型コロナウイルスの拡大防止のために休業などを要請した施設の事業者に、県が20万円の支援金を支給すると発表した23日、県内の中小事業者からは安堵あんどの声が上がった。一方で、休業しても家賃や給与などの支払いがのし掛かる事業者からは金額の少なさに不満の声も漏れた。

 「貯金を取り崩す生活なので本当に助かる」と喜ぶのは太田市内でバー「太田倶楽部くらぶ」を経営する岡田裕之さん(47)。売り上げの大半がなくなったため休業したが、補償がなく、苦しい生活が続いている。

 県が作る無利子無担保の融資制度の活用も検討したいとし、「影響が収束したときに再開できるよう、支援制度を使いたい」と前を向いた。

 前橋シネマハウス(前橋市)の日沼大樹支配人(33)は「多少でも支援があるのは気持ち的にも、経営的にも助かる」と話す。15日から休業しているが、利用者から支援の申し出があるなど精神的に励ましてもらっているといい、「何とか街中の映画館を守りたい」と力を込めた。

 21日から休業している同市の写真館は、書き入れ時の大型連休の休業は痛手とし、「今まで補助金などを申請したことはないが、今回は特別」と感謝する。一方で「先が見通せないのが一番怖い」と不安を口にした。

 「1日分の売り上げにもならない」と、額の少なさを指摘するのは西毛地域のボウリング場の支配人。支援金は歓迎するものの、休業しながら雇用を守っており「救いになるかというと話は別」と肩を落とした。高崎市のパーソナルジムの男性経営者も「売り上げはゼロ。家賃も払わなければならないのに、とても足りない」と窮状を訴える。

 一方、休業要請を受けながらも営業を続けている東毛地域のマージャン店の担当者は「家賃も給与も払わなければならず、簡単に休めない。20万円では全然足りない」と突き放した。

 県商工会議所連合会の曽我孝之会長は、売り上げが落ちて資金繰りに困る企業にとって支援金や融資の無利子期間の上乗せは助けにると評価。「良い決断をしてもらった」と喜んだ。

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