休業や外出自粛要請 月末まで延長 知事が発表 中旬に緩和検討
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臨時記者会見で休業や外出自粛要請の期間を延長すると発表した山本知事

 新型コロナウイルス特別措置法に基づく緊急事態宣言の延長を受け、山本一太群馬県知事は5日、臨時記者会見を開き、6日までとしていた遊興施設などへの休業要請や群馬県民に対する外出自粛要請の期間を5月末まで延長すると発表した。一方、長期化に伴う影響の大きさを念頭に、同月中旬に予定される政府の専門家会議の結果や県内の感染状況を見極め、期限前に緩和を検討する考えも示した。

◎ウェブ会議で西村経済再生担当相へ要望も
 山本知事は「(県内は)依然として油断できない状況にある。大型連休中の措置の効果を見極める時間も必要だ」と延長理由を説明した。同時に「休業措置をずっと続けるわけにはいかない」とも述べ、県や政府の専門家の意見や、県内の医療体制の確保状況などを踏まえ、5月中旬以降に段階的な緩和を検討する方針を表明。「一日も早い本来の生活、経済活動への復旧を目指したい」と述べた。

 休業や営業時間短縮に協力した事業者への支援金20万円は従来通り6日までの協力に対して支払う。延長に伴う追加措置については財政状況などを背景に「現時点では考えていない。国の対応を見極めた上で検討する」と述べるにとどめた。

 休業要請の延長は4月17日に公表した7業種・施設を対象とした。同28日に追加要請した宿泊施設やゴルフ場などについては、大型連休中の県境をまたぐ行楽客の抑制が狙いだったため延長対象から外した。

 休校の長期化を踏まえ、県立学校の夏休みを短縮して授業時間の確保に充てることを検討する考えを表明し、市町村にも「同一歩調が取れるように連携したい」とした。県教委がインターネット配信している教科別の授業動画を7日から平日の午前に群馬テレビで放映することも紹介した。

 このほか5日に西村康稔経済再生担当相とウェブ会議を行い、政府が補正予算で1兆円を確保した地方自治体向け臨時交付金の増額や遠隔授業に必要なICT環境整備の財源確保、学校の「9月入学」導入検討などを緊急要望したことを明らかにした。

 パチンコ店への休業要請で、特措法45条に基づき県ホームページ上で名称を公表していた9店舗のうち、前橋市内の1店舗の休業を確認したとして同日付で公表対象から外した。

◎宿泊施設 対象外になるも明るい兆しまだ」
 新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、大型商業施設などへの休業要請を5月末まで延長すると群馬県が発表した5日、県内の事業者らは必要な措置だと理解を示す一方で、先行きが見通せない状況に対する不安を吐露した。いち早い緊急事態宣言の解除に望みを託す声も上がった。

 高崎市の映画館「シネマテークたかさき」は緊急事態宣言の期限を全国で1カ月程度延長する方針を受け、当初は15日までとしていた休館期間を「当面の間」に変更した。志尾睦子総支配人は「再開したいのはやまやまだが、不特定多数が足を運ぶ場所で、観客と従業員、その家族を守ることを考慮した。再開の時期や対策を詰めていきたい」と慎重な姿勢を示した。

 劇場なども引き続き県の休業要請の対象となる。前橋市の演奏家の男性(37)は「音楽関係者は全く活動できない。一刻も早く感染が終息し、緊急事態宣言が解除されてほしい」と訴えた。男性は県による休業要請の対象とならない広さ100平方メートル以下の音楽教室を経営しているが、「一般の人から見れば規模の違いは分からず、大人数の授業はやめている」と実情を語った。

 高崎市中心街の大型商業施設の食品売り場を利用していた同市の女性会社員(36)は「こんな時期まで騒ぎが続くと思っていなかった。専門店が休業で、夏服が買えなくて困る。仕方なくオンラインショップを頼っている」と話した。

 宿泊施設に対する休業要請は6日で終わるが、外出の自粛は続くため、早期の営業再開をためらう旅館も目立つ。伊香保温泉で旅館を経営する50代女性は従業員の安全を考え、緊急事態宣言の解除が検討される14日まで休業する。「社員研修を徹底的に行っている。早くお客さんを呼び込めるよう、準備を進めたい」と前を向いた。

 渋川伊香保温泉観光協会の大森隆博会長は「感染防止のため、人の密集を避けて宿泊できるよう『オール伊香保』で工夫したい。安全、安心で先進的な観光地の実現に取り組む」と強調した。

 草津温泉のある旅館は7日から営業再開の予定だったが、緊急事態宣言の延長で宿泊予約のキャンセルが相次ぎ、月末まで休業することにした。男性支配人(49)は「明るい兆しはまだ見えていないが、来月以降、予約の多い週末は営業したい」と話した。

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