新型コロナ第2波対策 公費で抗体検査実施へ 長野原町と草津町
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長野原町役場
草津町役場

 新型コロナウイルスの感染拡大防止に向け、群馬県の長野原と草津の両町は3日、感染歴などを調べる抗体検査を7月にも公費で開始する方針を明らかにした。医療・福祉従事者は無償、そのほか希望する町民は3割程度の自己負担となる1人3000円で受けられるようにする。感染した場合でも発熱など症状が確認されない事例も多いとされ、抗体の有無を調べることで、従来の感染防止策の有効性を検証し、第2波、第3波への対策につなげる。

 抗体検査は保険適用外で、1回1万円ほどの費用がかかる。公費を投じることで、検査の負担軽減を図るとともに、発熱など新型コロナに似た症状がありながらPCR検査を受けられなかった人が感染の有無を確かめられるようにする。

◎850人程度を想定…長野原町
 長野原町は町議会6月定例会に、関連費用を盛り込んだ本年度一般会計補正予算案を提出する予定。町が検査キットを購入し、西吾妻福祉病院や桜井医院など町内の全4病院・診療所に配布する。各病院・診療所が予約を受け付けて検査する。

 町内の医療機関や介護・福祉施設で働く約350人のほか、一般町民500人程度が検査を受けると想定している。19日の本会議を経て正式決定する。萩原睦男町長は「新型コロナは不明な点が多く、町がデータを集めることで第2波、第3波への対策に生かせる」と狙いを話す。

◎「町民や観光客に安心感を」…草津町
 草津町は専決処分などによって予算を確保する予定。西吾妻福祉病院での検査を主体とし、町内の医療機関でも対応してもらえるように今後呼び掛ける。検査人数に制限を設けず、希望者は順次検査できるようにする。

 黒岩信忠町長は「草津町は交流人口が多く、感染リスクも高い。これから徐々にお客さんを迎えるに当たり、安全対策を万全にし、町民や観光客に安心感を与えたい」と説明している。

 長野原、草津両町ではこれまでに住民の感染は確認されていない。

 抗体検査は、症状が出なかった人や回復した人も含めて過去にどのくらいの人に感染が広がったかを把握できる。次に流行した時にどのくらいの人が感染する可能性があるのかの推計や、ワクチン接種が必要な人数の試算に役立つと期待されている。

 抗体検査 ウイルスなどの病原体に感染した後、体内にできるタンパク質(抗体)を少量の血液から調べる検査。「過去の感染歴」を調べたり、集団内に免疫を獲得した人がどれだけいるかを調べて感染症対策の参考にしたりする目的で実施される。「現在の感染」の有無を調べる検査の主力はPCR検査で、鼻の粘液などを検体とし、ウイルス特有の遺伝子配列を専用の装置で検出する。簡便さが利点の抗原検査も現在の感染状況をみる検査だが、精度はPCRより劣る。

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