政活費や報酬…議会費削減 23市町村 新型コロナ対策財源に充当
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 新型コロナウイルス対策の財源として活用してもらおうと、議員報酬などを削減する動きが群馬県内で広がりつつある。上毛新聞の集計で、県内35市町村の議会のうち6割超となる23議会が、行政視察や政務活動費(政活費)も含めた議会費の削減を決定。感染が確認された地域が多いものの、感染者ゼロでも削減に踏み切る例もあった。一方、地方議員のなり手不足が課題となる中、一時的にでも、報酬を減らすことを懸念する声も根強い。

◎なり手不足から報酬削減に懸念の声も
 前橋市議会は7~9月の議員報酬を10%減額し、10~2月の政務活動費を20%削減。本年度の行政視察と議員派遣を中止する。一連の見直しで捻出した2000万円程度はコロナ対策に充てる。鈴木俊司議長は「市民から報酬削減を求める声があった。今後の厳しい財政を考慮すると、議員も身を切る努力をしなくてはならない」と話す。

 伊勢崎市議会は6~8月の議員報酬を10%削減し、行政視察も中止する。政活費については、1人最大10万5000円を削減する条例改正案が6月定例会で提案されたが、意見が分かれた末に賛成多数で可決された経緯がある。

 ある市議は「政活費は議員の経済力と関係なく活動に使える透明性のある財源。削減は議員活動を制限することになりかねず、反対した」と話す。一方、別の市議は「コロナで亡くなった方も多く、市民から不安の声が上がっていた。報酬や政活費カットで、寄り添う気持ちを伝えたかった」と強調する。

 コロナ禍による経済停滞で、自治体の税収は大きく落ち込む可能性がある。感染者は出ていないが削減を決めた議会も少なくない。高山村議会は7~9月の議員報酬を10%削減。中之条町議会は6月の議員報酬を50%削減。みなかみ町議会は7~3月、昭和村議会は7~12月の議員報酬をそれぞれ10%カットする。

 削減の効果に懐疑的な議会もある。草津町議会は6月の全員協議会で「効果は限定的」「パフォーマンスの側面が強い」などの意見が出され、議員報酬を削減しない方針が確認された。黒岩卓議長は「以前から議員報酬を10%減額しており、一時的に削減しても十分な対策にはならない。議員の本来の仕事は、コロナについての対策を考えること」とした。

 長野原町議会は協議の末、削減しない方針を確認した。行財政改革の一環で議員報酬が20%削減されたままで、月額十数万円にとどまるためだ。ある町議は「昨年の選挙は無投票だった。これ以上削減すると議員のなり手がいなくなってしまう」と危惧する。

◎特別職の給与も16市町村が削減
 新型コロナウイルス感染拡大で税収が減ることなどを考慮し、首長や教育長ら特別職の給与・給料についても、県内35市町村のうち半数弱の16自治体が削減を決めている。

 12市では前橋、桐生、太田、館林、渋川、富岡、みどりの7市が決定。市長については、半年間で30%カットするケースが多い。町村は中之条、高山、東吾妻、片品、昭和、みなかみ、玉村、大泉、邑楽の9町村。三役とも6~9カ月間、10%削減する例が目立つ。

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