自動運転などの次世代モビリティ 群馬大が企業自治体と研究加速
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 自動運転など次世代技術を使った交通手段の研究に取り組む群馬大は29日、8月から自治体や企業との共同事業を本格化させる方針を明らかにした。桐生市と小型電気自動車(EV)や自動運転電動カートなどの実用化に向けた研究を開始するほか、物流業のボルテックスセイグン(安中市)とは工場内での自動搬送システムの実証実験に入る。これまでの研究成果を事業化するベンチャー企業も今月設立しており、同大で培った技術を提供しながら無人移動サービスの早期実用化も支援していく。

 桐生市との研究は「次世代モビリティの導入による持続可能な地方都市モデルの構築」がテーマ。高齢化社会の進展で地域交通の果たす役割が再認識される中、幅広い世代が健康で元気に住み続けられる地方都市の構築を目指す。

 (1)低速電動バスなど「スローモビリティ」の活用(2)小型電気自動車「ナローモビリティ」導入(3)自動運転の電動カート「ムービングチェア」導入(4)次世代モビリティー導入に関する社会課題の検討―といった四つの観点から、実用化する際の技術的、法律的な課題を洗い出し、解決策を探る。

 課題解決に向け、各種イベントを通じて市民の意見も取り入れる。統括する同大大学院理工学府の板橋英之教授は「ユーザー目線の声を集めるのが肝。10年後の理想の街のイメージを市民と共に築きたい」と強調する。8月6日に市内でキックオフイベントを開く。本年度の文部科学省の支援事業に採択されている。

 ボルテックスセイグンとは、敷地内での大型トラックによる自動搬送システムの導入を目指す。同社物流センターで実証を重ね、2022年2月の実用化につなげる。同大の自動運転機能をトラックに適用するのは全国で初めて。

 同社によると、敷地内でのトラックによる自動搬送システムが構築できれば、無人での大量搬送が実現し、省人化や労働災害の減少も見込める。構築したシステムは、大規模な製造工場を持つ他社への販売も検討する。

 同大と同社のほか、県、群馬銀行などが連携事業者となり、産官学金の態勢を取って展開する。本年度の経済産業省の支援事業に採択されている。

 設立したベンチャー企業は「日本モビリティ」(前橋市)。同大で培った技術を商品として自治体や交通機関に提供していく。

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