《変革 山本県政1年》議会対応 非常時続き対立回避
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初の意見交換会で萩原議長(左)と話す山本知事。月1回のペースで行うという=6月5日

 「あまりに唐突」「聞き慣れない言葉が並び混乱している」。山本一太群馬県知事が当選直後から整備方針を示した県庁32階の動画・放送スタジオ建設や、デジタルトランスフォーメーション課新設など今春の大規模な組織改革を巡り、県議会最大会派の与党、自民党からも常任委員会などで説明不足を指摘する声が上がった。

■9年ぶり全協
 特に組織改革への反発が強く、東日本大震災直後の2011年3月以来、9年ぶりの全員協議会を2回にわたって開く事態に。3月3日の全協には山本知事が自ら説明のために出席し、冒頭に「配慮が足りなかったと反省している」と陳謝した。県議会議長や自民県連幹事長を務め、県連が擁立する形で就任した大沢正明前知事時代と比較する形で調整不足を指摘する声も聞かれ、議会との対立を予感させた。

 ただ、直後から県内でも新型コロナウイルスの感染が拡大。検査・医療体制の拡充や外出自粛や休業要請で深刻な打撃を受けた産業の支援など、議会側も補正予算の早期成立に協力せざるを得ない局面が続き、結果として1年間の提出議案は全て可決された。

 山本知事自身も知事会見への手話通訳の導入、新型コロナ感染防止策を徹底した店舗の認証制度など自民党や公明党が要望した政策をいち早く実現。6月からは新たに萩原渉議長と一対一の意見交換会をスタート。会談後に2人そろって記者団の取材に応じ、「この1年間で議会との信頼関係が大事と学んだ」と持ち上げるなど配慮を見せた。

■距離感に注目
 とはいえ2年目以降も同じ状況が続くとは限らない。高崎経済大地域政策学部の岩崎忠教授(地方自治論)は「1年目に打ち出した政策が具体化していくほど地域の実情と合わない部分への配慮や修正の必要が出てくるもの。地元の意見を代弁する県議との対立も生じ、調整や妥協が必要になる」と指摘する。

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