コロナ長期戦に備え総額412億 群馬県9月補正予算案
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 山本一太群馬県知事は10日、412億8700万円を増額する本年度一般会計9月補正予算案を発表した。新型コロナウイルス感染症対策の長期化を見据えて「第2波対応準備予算」と名付け、8割に当たる332億円を検査・医療体制の充実や産業支援に重点配分し、病床の確保や制度融資枠の拡大などを進める。コロナ禍で中止されたイベントなど既存事業を見直し、7億3000万円の財源を確保した。

 9月補正としては1995年度の487億5000万円に次ぐ過去2番目の規模となる。山本知事は同日の記者会見で「秋冬にもっと大きな(感染拡大の)波が発生する可能性を見据えて、この後の長期戦を戦い抜くための予算との思いを込めた」と強調した。

 新型コロナ対策は陽性が確定した患者向けの入院病床や、感染の疑いがある人を検査結果が判明するまで受け入れる病床の確保に計121億3000万円を計上。軽症者向け宿泊療養施設や各医師会に委託しているPCR検査センター、発熱外来支援などについて秋までだった事業期間を延長し、来年3月末まで継続できるようにする。

 産業支援として中小企業振興資金特別会計で中小企業の資金繰り支援の制度融資「新型コロナウイルス感染症対応資金」の融資枠を1300億円増の5100億円に拡大する。一般会計でも、店舗内の空気の流れなどを科学的に分析して感染防止策につなげる実証実験、感染症対策に役立つ新製品開発などを支援する補助金創設といった新事業を盛り込んだ。

 既存事業の見直し対象は、中止となった全国高校総体(インターハイ)の群馬県開催費や鹿児島国体(国民体育大会)への選手団派遣費、群馬交響楽団のベトナム公演を中止してオンラインなどによる公演に切り替えた分をはじめ、事業費ベースで9億1000万円に上った。このうち国の補助金などを除いた7億3000万円を県の一般財源として確保し、3億5000万円を9月補正の財源に活用、3億8000万円を財政調整基金のまま温存した。

 新型コロナ対策以外では大災害時に関係機関が集まる「災害対策本部実施室」の常設化に向けた設計費、外国人総合相談ワンストップセンターの改修費などを盛り込んだ。

 補正後の一般会計の総額は前年度比10.3%増の8546億5600万円。9月補正予算案は18日開会予定の県議会第3回定例会に提出される。

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