GoToトラベル 期待膨らむ温泉地 代理店は「蚊帳の外」
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県内の観光地は人出の回復を期待する=8月27日、伊香保温泉

 政府の観光支援事業「Go To トラベル」の割引を適用した東京発着旅行の予約が解禁された18日、群馬県内の温泉地は大都市からの誘客に期待を膨らませた。一方、普段は東京へのツアーも企画する県内の旅行代理店は、東京で新型コロナウイルスの感染が収まらない状況から、当面はツアー開催を見送る。旅行代理店の多くは売り上げがほとんど回復しておらず、「Go Toは宿泊施設にはいいかもしれないが、われわれは蚊帳の外だ」と嘆いた。

 「東京からのお客さまが宿泊客の約3割を占めており、東京発着旅行の解禁はありがたい」。草津温泉観光協会の担当者は歓迎した。7月は宿泊者数が前年同月比で約8割に回復したが、8月は64%と奮わなかった。今後は東京都民も宿泊割引きの対象になることから「草津は観光で成り立っている。少しでも観光客が増えれば」と期待する。

 東京発着の旅行や東京都民がGo To トラベルの対象となるのは10月1日以降の出発分から。同日からは同制度を使った旅行代金の15%分の地域共通クーポンも配布されるため、伊香保温泉観光協会も「観光客が増えれば温泉街が潤う。各宿泊施設は対策をしているので、安心して利用してほしい」とした。

 一方、県内の旅行代理店は東京に向かうツアーには人が集まらないと指摘する。全国旅行業協会県支部会長でさくら観光(富岡市)の武井哲郎社長は「東京に行きたいと思っている人は多くても、ツアーの主力の60~70代は怖がって行きたがらない。小中学校の社会科見学も開催は難しい」と指摘する。新潟県や東北方面のツアーを企画しているが、割引分は旅行代理店が最大90日立て替える必要があり、資金繰りが厳しくなる。武井社長は「地場の旅行業者にはほとんどプラスがない」と嘆いた。

 ツアーと団体旅行が主力の三浦観光(みなかみ町)は企画するツアーで、9月中の旅行を希望する人が増えているという。担当者は「都民が動く前に旅行をしたいと思っているようだ」とし、「東京発着解禁で、お客さんがどんな動きになるか不透明」と不安を口にした。

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