モツ煮やラーメン、ケーキ 感染予防で自販機人気
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「かのうや」の自販機でラーメンセットを購入する人

 新型コロナウイルス感染拡大の影響で、外食や対面販売を避ける人が増える中、飲料以外も扱う自動販売機に注目が集まっている。混雑を避けて買い物ができるため、衛生意識の高い消費者の利用が増加。客足の減った店舗側は人件費をかけずに新たな販路を確保できるツールと位置付けており、モツ煮やラーメンといった個性豊かな自販機商品が登場している。

 緊急事態宣言が発出された4~5月前後に客足が激減した群馬県太田市の居酒屋「釜や」は、モツ煮(300グラム560円)を販売する自販機を7月に店頭に設置した。1カ月当たり130個が売れているという。

 同店のモツ煮は県内の養豚農家から仕入れた新鮮な内臓を炭火で4時間かけて煮込むなど手間のかかる製法で、臭みがなく肉も軟らかいと評判だという。真空パックのため1カ月半ほど保存でき、県内外のリピーターも多い。これまでは月50個ほどを対面で販売していたが、自販機導入で売り上げが倍以上に増えた。杉江正幸代表は「人件費がかからないのも魅力。設置数を増やし、月500個の販売を目指す」としている。

 渋川市のラーメン店「かのうや」は、生麺と真空パックのスープが入ったラーメンセット(590円)の自販機を店頭に設置した。1日当たり20セットを補充するが、すぐに売り切れてしまうという。

 同店の営業は週5日、午前11時半からの2時間のみ。新型コロナの感染予防で席数を減らしたこともあり、自販機商品の人気が高まっている。店主の狩野昭さんは「ボタンも釣り銭も除菌している。購入は補充直後の午後5時過ぎがおすすめ」と話している。

 販路拡大のため、導入を決めた飲食店もある。桐生市のフランス料理店「ショコラ・ノア」は11月初旬に設置を予定。焼き菓子やドレッシングといったこれまで対面販売してきた商品に加え、チーズケーキやレトルト食品などを販売するという。オーナーシェフの鶴巻稔久さんは「24時間稼働もうれしい点。季節ごとに商品を入れ替えて飽きさせない工夫をしたい」と意欲を示す。

 自販機販売などを手掛ける太田市のサンセイ商事には、幅広い業種から新規設置の相談が寄せられる。樋口智也常務は「商材やサイズといったニーズに合わせて最適な機械を提案していきたい」と話している。

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