スバル9月期予想 純利を上方修正 9月中間決算は黒字転換
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 群馬県に国内唯一の自動車生産拠点を置くSUBARU(スバル、東京都渋谷区、中村知美社長)は4日、2021年3月期連結決算(国際会計基準)の業績予想を上方修正し、純利益をこれまでの600億円から800億円(前期比47.6%減)に引き上げた。新型コロナウイルスの影響で低迷していた米国市場の回復基調を受け、最終黒字を積み増せると見通した。20年9月中間連結決算の純利益は237億円(前年同期比65.3%減)で、日米工場の操業停止や生産調整などで77億円の赤字となった4~6月期連結決算から黒字に転換した。

 21年3月期連結決算の販売台数を90万台から91万1000台(前期比11.9%減)に、生産台数を88万台から88万1000台(14.5%減)に上方修正した。売上高は2兆9000億円から2兆9500億円(11.8%減)に、営業利益は800億円から1100億円(47.7%減)にそれぞれ引き上げた。

 中村社長は電話による記者会見で、北米市場が想定より早く回復していると修正理由を説明。操業停止や生産調整の影響で不足していた在庫も年末までには適正水準に戻ると見通した。一方で、米国のさらなる感染拡大を危惧。「先行きは不透明だが、感染予防に努めながら通期計画達成に向け全社一丸となって取り組みたい」と話した。

 同日発表した20年9月中間連結決算の世界販売台数は36万3000台(前年同期比27.9%減)で、売上高は1兆2183億9200万円(24.1%減)。営業利益は306億1100万円(67.7%減)だった。7~9月に主力の米国市場でスポーツタイプ多目的車(SUV)が販売を伸ばしたが、4~6月に群馬製作所(太田市、大泉町)と米国工場で操業停止や生産調整したことが響いた。

 中村社長は「不安な時期をなんとか乗り切り、水面に浮上できた。一つ山を越えた」と黒字転換を評価。リコール(無料の回収・修理)費用の低減効果にも触れ、「品質改革の取り組みを加速させたい」と意欲を見せた。

◎中村社長と一問一答

 ―群馬製作所の現状は。
 生産態勢が順調に回復してきている。7~9月はフル操業に近い状態。今後も安定操業を見込んでいる。

 ―製作所の従業員に新型コロナの感染者が確認されているが。
 これまでに操業への影響は出ていない。感染者が確認されても影響を最小限にとどめられるよう、職場での感染対策を行っている。

 ―国内販売戦略を教えてほしい。
 10月に発表した新型スポーツワゴン「レヴォーグ」が好調。主力車種「インプレッサ」「XV」「フォレスター」の改良モデルもそろった。上半期(4~9月)の国内販売実績は見劣りする内容だったが、反転攻勢に向かっていきたい。

 ―航空機需要が低迷している。
 航空部門は2020年9月中間連結決算の営業損益で赤字になった。下半期(10~3月)も赤字が拡大する見込みで、航空部門の余剰人員を自動車部門に配置転換するなどの構造改革に着手している。

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