SUBARU 米工場で変速機製造ライン新設 大泉での取引量は維持
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
 

 群馬県に国内唯一の自動車生産拠点を置くSUBARU(スバル、東京都渋谷区、中村知美社長)は、販売が好調な米国の生産体制を強化するため、米国工場内に自動車基幹部品の一つ、トランスミッション(変速機)の生産ラインを新設する。現在、同社製車両の全ての変速機を生産している群馬製作所大泉工場(大泉町)の従業員雇用や、同工場に納品する下請け会社との取引量は、新設ラインが稼働する2023年夏以降も維持する方針。

 北米向けの車両生産を担う米インディアナ州の工場に、変速機を組み立てる生産ラインを設ける。現在は大泉工場で組み立てた完成品を輸出しているが、部品の状態で配送し、米国で組み立てる。スポーツタイプ多目的車(SUV)の「アウトバック」や「アセント」など、米国で年間約37万台生産する車両の変速機を米国製に切り替える。

 このほか、これまで日本などから取り寄せていた車両修理時の交換用部品を生産する施設の新築を予定。生産する修理部品については精査中としている。変速機のライン新設と修理部品の製造棟建設に合わせて約160億円を投じる。

 同社の海外販売は年約91万台。このうち7割以上を占める米国の新車販売は9、10月と2カ月連続で前年実績を上回った。販売好調な米国工場の新車生産や修理サービスを効率化し、さらなる販売増を目指す。

 同社の方針を受け、大泉工場に金属加工部品を納める太田市内の製造企業の経営者は「生産移管で受注が減ると思い驚いたが、取引量は維持されるということで安心した」と胸をなで下ろした。別の企業の経営者は「米国販売が伸びれば、うちの仕事も増えそうだ」と期待した。

 同社によると、新型コロナウイルスの感染が拡大する前から米国工場の強化を計画していたという。ただ、新型コロナの影響で日本からの部品供給が滞ったことを一因に、3月から5月にかけて米国工場の操業を停止した経緯もあり、体制の強化が有事の際の車両生産の継続にもつながるとみられる。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
関連記事