“オール群馬”で家具 前橋のルーミングプラス 県産材活用をプロデュース
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県産材を使ったテーブルと椅子を設置した食堂。「木には人を癒やす効果がある」と話す奈良社長(右)と林社長

 インテリアショップのRooming+(ルーミングプラス、前橋市飯土井町、奈良利夫社長)は、県産材を県内の作り手が加工し県内で使う“オール群馬”の家具をプロデュースした。奈良社長は「県内には豊かな森林があるのに十分に生かされていない。県産材を地元で活用する産業システムが必要」と訴える。

 上野村森林組合から村内で伐採した広葉樹のシオジの提供を受け、みどり市笠懸町のシー・アンド・シーが椅子やテーブルなどを製造した。製品は化粧品メーカーのシーエスラボ(東京都豊島区、林雅俊社長)が館林市に9月に新設した工場に納品された。

 作ったのは食堂の椅子108脚やテーブル16台など。木の肌触りや木目を生かして仕上げ、椅子には室内設備に合わせたオレンジと黄の布張りを施した。

 ルーミングプラスは1972年創業。製造や流通、インテリアプロデュースなど業態を変化させながら家具に関わってきた。「県内には有数の家具産地があったが、海外材を使った安価な家具などに押され、衰退してしまった」と奈良社長。地元の資源で作った一生使える質の高い家具を提供したいという思いを強めていたという。

 館林工場の新設を計画していたシーエスラボが奈良社長の考えに共感し、インテリアプロデュースを依頼。林社長は「自然素材を取り入れた施設にしたかった。会社の価値を上げる仕上がりになった」と喜ぶ。

 県産材が適切に消費される受け皿ができれば、林業や森林整備事業を巻き込んだ産業システムができると奈良社長は考える。「地元資源の活用は持続可能な発展のためにも重要。今後も意味のある家具を提供していきたい」と力を込める。

ピーク時の3分の1に

 県地域企業支援課によると、県内の木工業は1961年に前橋市に木工団地が造成されるなど、高度経済成長を背景に急増した家具需要の波に乗り発展した。92年には家具・装備品の出荷額は1200億円を超えていた。

 その後、生活様式の変化や輸入家具の台頭で衰退。2018年の出荷額は417億円で、ピーク時の約3分の1に落ち込んだ。業者組合も次々と解散し、10ほどの組合で組織していた県木工連合会も13年に解散した。

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