SNSなどネットの中傷 被害者支援の群馬県条例 全会一致で可決
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 会員制交流サイト(SNS)などインターネット上で誹謗ひぼう中傷を受けた被害者を支援する群馬県の条例案について、群馬県議会第3回後期定例会は15日の本会議で全会一致で可決した。県が相談体制の充実やネット利用の啓発・教育を進めることなどを定めている。22日に県報で公布し、施行される。県によると、都道府県単位での条例制定は初めて。

◎相談体制整備やネットリテラシー教育を施策に
 条例は前文で「県民が被害者にも加害者にもならない」ことを掲げている。実現に向けた県の「責務」として (1)相談体制の整備 (2)ネットを正しく使いこなす知識と能力「ネットリテラシー」の教育―などの施策を進めることを盛り込んだ。

 県民についても被害者支援の必要性を理解し、リテラシー向上に努めることを「役割」としている。罰則はない。

 条例制定に先立ち、県は10月下旬、県庁内に無料の相談窓口を設置した。ネット上の問題に取り組むNPO法人の職員らが電話やメールで相談に応じ、具体的な対処法などを助言する。必要に応じ、弁護士の法律相談や臨床心理士らによる心の相談につなげる。

 被害者だけでなく、中傷などをしてしまった側の相談も受け付ける。県によると、11月末までに25件の相談が寄せられ、中にはすぐ警察や弁護士につないだケース、10年以上前の中傷を悔やむ人の相談もあったという。

 SNSで多数の誹謗中傷を受けていた女子プロレスラー、木村花さん=当時(22)=が5月に死去したことなどを受け、著名人や新型コロナウイルス感染者に対するSNSやネット上の中傷が社会問題化。県は年内の条例制定を目指して準備を進めていた。

 15日の本会議では、同条例案を含め、県の次期総合計画で20年後の将来像を描く「ビジョン」など計25議案を可決、閉会した。また、県議会は新型コロナウイルス急拡大を受け、同日付で対策本部を設置。県執行部から感染状況や対策を聞き取った。

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