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新型コロナウイルスの感染拡大を受けた緊急事態宣言が4都県に再発令されて初の週末を迎えた9日、県外客が一段と減った群馬県内の観光地からは、「追い打ちだ」と悲痛な声が上がった。幹線道路沿いの商業施設でも客足が減少し、買い物が済むと足早に家路に就く人も目立った。3連休を自宅で過ごしたり、密にならない屋外を散策したりする人も見られた。
◎草津は例年の4分の1 スキー場は3~4割減
草津温泉のある旅館は3連休の宿泊客が例年の4分の1程度に落ち込む見通し。年末年始からキャンセルが増えていたといい、「厳しい状況が続いていたが、今回の宣言で追い打ちをかけられた」と声を落とす。
伊香保温泉のある旅館も政府が観光支援事業「Go To トラベル」を一時停止した後に予約取り消しが相次ぎ、9日の宿泊客は数組しかいないという。この旅館の女将は「あまりにも先が見えず、危機感が鈍くなってしまった」と嘆いた。
例年はこの3連休が書き入れ時となるスキー場も影響が大きい。川場スキー場(川場村)は9日の利用客が例年に比べて3~4割減ったといい、「密にならない環境なので地元の人に来てほしい」と願った。
商業施設の客足も減っている。国道17号上武道路に面し、地場産野菜などを求める人に人気の道の駅おおた(太田市)は同日、駐車場の車が例年の3分の2ほどだった。荻野武駅長は「いつもの土曜なら県外の人を中心に5~6人が開店前に並んでいるが、1人もいなかった」と話した。
週末は県外客でにぎわうJA邑楽館林の農産物直売所ぽんぽこ(館林市)も、通常より県外客がやや減ったという。
一方、JR高崎駅ではスーツケースを持った旅行客は目立たなかったものの、学生や買い物客で一定の人出があった。JR高崎駅ビルで買い物をしていた高崎市の50代女性は「群馬では宣言が出ていないせいか、思ったより混んでいる」と驚いていた。
県内でも感染が急拡大している状況を受け、自宅や近場の施設で過ごす人は多い。前橋こども図書館を訪れた前橋市の男性(36)は「3連休は借りた絵本を子どもに読んであげて、自宅で静かに過ごしたい」と話した。ぐんまこどもの国児童会館(太田市)を訪れた前橋市の30代女性は「しっかり安全対策を取っている施設で子どもを遊ばせることも大切」とした。
館林市と邑楽町にまたがる多々良沼では遊歩道を散策したり、ハクチョウを撮影したりする人の姿が見られた。地元の日向漁協によると、釣り人の数は平年並みだが、ウオーキングやジョギングをする人は多いという。散歩に来ていた多々良沼白鳥を守る会の野村勤さん(75)は「多々良沼は広いので密になる心配がない。自然豊かな場所を求めて人が集まっているのではないか」と推測した。