大混戦の前橋市議選 感染対策で選挙戦術にも変化さまざま
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 7日投開票の前橋市議選は、定数38に対して47人が出馬する混戦となっている。新型コロナウイルス感染が広がる中、各陣営ともスタッフや支持者の感染防止策に気を配りながら、有権者にいかに訴えを届けるか苦心する。従来型の人を集める戦術を見直し、出陣式や決起集会を自粛したり、会員制交流サイト(SNS)を積極的に活用したりする動きが拡大している。各陣営とも手応えをつかめないまま、一票でも多く積み上げようと模索している。

 「候補者が乱立し、これほど他陣営の足音を感じた選挙はないが、支持を得られているかどうかは見えにくい」。中堅現職は危機感を募らせる。コロナ下の選挙戦となり、有権者との接触の機会が減少しているためだ。

 多くの陣営が集会を自粛したり、最小限にとどめたり、従来とは異なる戦いを強いられている。別の中堅現職は感染拡大のリスクも踏まえ、「活動しすぎない」ことをあえて選択。「これまでに築いた地元の支持をとにかく固め、できる限り票を積み上げるしかない」とする。

 知名度で劣る新人は、行動が制限されることが逆風となる。積極的に有権者の前に姿を見せてアピールしたいところだが、ある陣営は「街頭での握手や、大規模な集会といった従来の手法は状況的に難しい。市民の関心も測れない中、試行錯誤しながらやっている」と明かす。

 一方、若手を中心に、会員制交流サイト(SNS)などを積極的に活用する動きも目立つ。会場に来られない有権者に向けて、街頭演説や出陣式の様子を動画で生配信するほか、オンラインでの決起大会も行う。スマートフォンでの動画の撮影・編集に力を入れる陣営は「拡散力があり、共感してもらいやすいのがネットの強み。スマホがあれば簡単に発信できる」と話す。

 スタッフらの感染防止対策も重視する。ある現職は「票を伸ばすことと同じくらい、関係者からコロナ感染者を出さないことが大切」と言い切る。換気が可能で、広いスペースを確保できる場所を選挙事務所に選んだりと気を配る。強烈な赤城おろしが吹き付ける中でも、「密」にならない屋外で集会を実施した陣営や、支持者が自家用車に乗ったまま演説を聞く「ドライブイン形式」で出陣式を行った陣営もあった。

 感染防止策に加え、各陣営が懸念するのは投票率だ。コロナ下の今回、過去最低を更新した前回2017年の43.62%をさらに下回る可能性もある。中堅現職は「浮動票は期待できない。支持層を確実に取り込んで票を確保しなければならない」と話している。

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