ワクチン国内接種開始 医療従事者先行 群馬県内はあすから
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 新型コロナウイルス感染症のワクチン接種が17日、国内で始まった。初日は国立病院機構東京医療センターなど首都圏8病院の医療従事者125人に米ファイザー製ワクチンが打たれた。当面は安全性を調べるための先行接種として行われ、全国の100病院の医療従事者4万人が対象となる。流行収束に向けてワクチンの効果に期待が高まる。滞りなく接種を進めるためには、十分な量の確保が課題となる。群馬県内は、高崎総合医療センター(高崎市)と渋川医療センター(渋川市)の2カ所。高崎総合は19日から接種を始める。

 東京医療センターでは、医師や看護師ら12人が接種した。国内1例目となった新木一弘院長は記者会見で「切り札と考えているワクチン接種が始まった。職員や患者の感染防止に役立つことを期待している」と述べた。今後1日約60人に接種し、3月末までに800人に打ち終える。

 17日に関東労災病院(神奈川県)、千葉ろうさい病院(千葉県)などでも接種が行われたが、重い副反応は報告されなかった。来週中には国立病院機構や地域医療機能推進機構の100病院全てで始まる見通し。

 国内外で有効性や安全性を確かめる臨床試験(治験)は実施されたが、日本人のデータは限られている。このため先行接種する4万人のうち2万人を対象に最初の接種から7週間、健康状態を記録してもらう。データは厚生労働省の研究班が集め、毎週公表する方針。

 米疾病対策センター(CDC)によると、発熱や痛み、だるさなどの副反応が疑われる症状の発生頻度は比較的高いが、深刻な例は少ない。重いアレルギー反応のアナフィラキシー症状は20万回に1回とまれだ。アナフィラキシーなどに備えて、政府は接種を受けた人に15分間、施設で待機してもらうことにしている。

 世界では約80カ国が既に接種を始めており、欧米に比べて2カ月遅れのスタートとなった。

 本県における医療従事者向けの先行接種で、高崎総合医療センターには18日にワクチンが届く予定。現時点で約500人が接種する見込みで、3月下旬には2回目の接種を終える計画という。渋川医療センターも準備を進めている。

 県によると、3月中旬にも医療従事者らの優先接種が始まる。4月以降とされる高齢者を含めた住民への接種については、実施主体となる市町村が地域の実情に応じた体制づくりを急いでいる。県は無料通信アプリのLINE(ライン)による接種の予約システムを構築する予定で、21市町村が活用を希望している。

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