《記者め~る》地元愛した26年に感慨 イトーヨーカドー伊勢崎店
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21日に閉店したイトーヨーカドー伊勢崎店

 徐々に下りるシャッターの向こうで、店長を中心に従業員が深々と礼をした。「ありがとう」「また戻ってきて」―。閉店までの最後の時間を共にしようと集まった人たちから声が上がった。利用客の大きな拍手に包まれ、イトーヨーカドー伊勢崎店(伊勢崎市連取町)は21日午後8時、26年の歴史に幕を閉じた。

◎群馬県内最後のヨーカドー 静かに幕
 1995年3月、藤岡、前橋に続く群馬県内3号店として開業し、スーパーやアパレルショップ、ゲームセンター、フードコートなどをそろえた。開業時に本紙は「午前10時の開店までに約2000人が詰め掛け、午後9時までの入店客数は推計で約4万人」と盛況ぶりを伝えた。当時、競合する市内の大型各店は売り場リニューアルなどで応戦した。

 それから四半世紀がたって消費スタイルは変わり、中規模のスーパーや薬局が増えるなど、競争環境は様変わりした。閉店のあいさつで、ヨーカドーの代表者は「時代の変化に際し、お客さまに満足いただけるお応えができなくなってしまった」と頭を下げた。

 「家族みんなでお世話になりました」「たくさんの思い出があります」「本当にさみしい」。店内に設置されたメッセージボードには、1000件以上の言葉が寄せられたという。最終日にはコロナ禍とは思えないほどのにぎわいが戻った。利用客にも従業員にも目頭を押さえる人がいた。

 県内最後のヨーカドーが閉店し、今後は跡地利用が注目される。藤岡店の跡地にはスーパーやドラッグストアが建設され、JR前橋駅北口にあった前橋店は複合施設に生まれ変わった。これからも取材を重ね、地元に愛された店のその後を見届けたい。(報道部・大森未穂菜)

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