自然災害伝承碑の登録申請伸び悩む 防災史料は群馬県内12基のみ
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 自然災害伝承碑 豪雨、地震、火山噴火、地震などの教訓について記した石碑や供養塔碑。2018年の西日本豪雨災害では水害を伝える碑があった場所でも犠牲者が出たことから、国土地理院が19年に、こうした碑などを示す地図記号として新たに制定。自治体から申請されたものをウェブ上の地理院地図で公開している。最も多いのは岩手県の109基。群馬県の12基は、青森県、島根県、愛媛県と並び全国27位。

 〈十数人が濁流にのまれ遠くは数キロ下流でついに犠牲になられた(中略)四氏も濁流と共に流されたが(同)この楢の木に命を託し九死に一生を得たのである〉。前橋市鼻毛石町の広場に植えられた大きな樹木の傍らに「命木(いのちぎ)之碑」と刻まれた石碑がある。1947年にカスリーン台風がこの地を襲った際、住民がこの木にすがり九死に一生を得た壮絶な歴史を伝える。

 市内には他にも台風被害を受けて建立された観音像があるが、いずれも伝承碑に登録されていない。市の担当者は「災害対応など他の業務と比べ優先順位が低く、詳しく調べてこなかった。今後は登録に向けて検討したい」と話す。
(斉藤弘伸)

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