サンデンHD、中国企業傘下で経営再建へ 新たなスタート、株主によぎる期待と不安
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臨時株主総会の会場を後にする参加者=27日午前11時ごろ、伊勢崎市文化会館

 自動車部品製造のサンデンホールディングス(HD、群馬県伊勢崎市寿町、西勝也社長)は27日、中国電機大手の海信集団(ハイセンス)グループを引受先とする214億円の第三者割当増資が、同日開かれた臨時株主総会で承認されたと発表した。サンデンHDが同グループ傘下で経営再建を進めることが確定した。

 同市内で開かれた株主総会で西社長が、昨年6月末に私的整理の一種「事業再生ADR」を申請した経緯などを説明。増資でハイセンス側が議決権の75%を握ってサンデンHDを子会社化することや、増資を条件に金融機関への債務のうち64%に当たる630億円が免除されることなどを報告した。

 今後、手続きを進め、ハイセンス側が資金を払い込む。取締役会も開き、6月25日開催予定の定時株主総会で決算期を3月から12月に変更する議案を提案することを決めた。

 サンデンHDは近年、中東からの撤退などに伴って資産が減少した。新型コロナウイルス感染症の影響が直撃した2021年3月期連結決算では、453億円の純損失を計上。債務超過に陥っているが、一連の経営再建で、22年3月期には債務超過解消を目指す。(宮村恵介)

◎再建の方向性に株主安堵 中国企業の下で期待と不安
 27日に開かれたサンデンホールディングス(HD)の臨時株主総会では、中国電機大手海信集団(ハイセンス)グループを引受先とする第三者割当増資が承認された。出席した株主は経営再建の方向性が決まったことに安堵(あんど)の表情を見せた。ただ、ハイセンス側が議決権の75%を握ることから、経営の行方はハイセンス次第となる。中国企業の下での再スタートに、株主からは期待と不安がない交ぜになった声が聞かれた。

 「他に選択肢がなかったんだろう。やむを得ない決断だ」。株主総会に出席した男性は足早に会場を後にしながら、経営陣の決断に理解を示した。

 70代の男性も「総会では質問も出ず、波乱はなかった。株主はしょうがないと感じているのだろう」と話す。

 サンデンHDの株価は第三者割当増資発表直前の営業日(2月26日)の終値は457円だったが、下落基調で5月27日の終値は352円となった。株式の上場は維持されることから「株価がゼロになるよりはいい」とした。

 「どうしてこうなったのか、誰に責任があるのかが分からないままだった」。50代の男性株主は、経営陣からの説明に物足りなさを感じながらも結果を受け入れた。中国企業に買収された企業はシャープのように復活するケースと、停滞したままのケースがあるとし、「この先どうなるのか不安はあるが、V字回復してほしい」と期待を込めた。

 60代の男性株主は、今回の混乱が自動車メーカーからの受注に影響していないかを懸念。経営陣には中国人も加わるが、現場は日本人が回すことになると見通し、「ここからは従業員の力も試されることになる」と現場の奮起を期待した。(宮村恵介)

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