群馬県企業 ワクチン休暇、導入次々 職場接種の対応検討も
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 医療従事者や高齢者への新型コロナウイルスワクチン接種が進む中、64歳以下の一般接種開始を視野に、群馬県関係企業でもワクチン接種時の特別有給休暇(特休)を設ける動きが出始めている。導入していない企業でも前向きに検討しているところが多く、導入の動きは広がりそうだ。一方、政府が21日から職場での接種を可能にする方針を公表したことから、特休と職場接種の対応について苦慮する企業もみられた。

 「クラスターなどが発生すれば業務の大きなリスク。ワクチン接種を促していきたい」。建設生産のヤマト(前橋市)は接種のための特休を導入する背景を説明する。同社では接種当日と、熱などの副反応が出た場合に2日間の特休を認める。2回の接種で最大6日間の特休となるが、「平日に打ってもらうことで副反応で休む人を平準化でき、業務への影響を軽減できる」とした。

 カネコ種苗(同)も接種のための早退や遅刻を有給扱いにすることを社員に通知しており、副反応が出た場合は1日を特休扱いとする。担当者は「ワクチン接種は強制ではないが、早期の経済正常化のためにも接種を促したい」とした。

 多くの客と接する小売業でも特休導入が進む。ベイシア(同)は全従業員に最大2日間の特休を認める。同社は「早期の接種を目指す社会の動きに協力し、従業員の健康を守りたい」とした。フレッセイなどを展開するアクシアルリテイリング(新潟県長岡市)も全従業員1万人以上を対象に半日特休を2回付与する。

 情報通信機器製造のナカヨ(前橋市)は従業員の通勤距離に応じて時間休や1日休を与える。県内に拠点を置く沖電気工業(東京都)は有休や目的別休暇をワクチン接種に対応させて運用する。

 導入を決めていない企業からも前向きな声が聞かれた。明星電気(伊勢崎市)は「一般接種の開始までまだ時間がある。必要に応じて柔軟に対応したい」と話す。群馬銀行(前橋市)も「導入を検討している」とした。

 一方、政府が21日から職場接種を可能にすると発表したことを受け、対応を検討する企業もあった。とりせん(館林市)は特休を検討しているさなかに、加盟協会から職場接種の希望調査が来た。産業医や会場の確保などの確認に追われ、担当者は「高齢者以外の接種がどのように進んでいくかが分からず、どう対応したらいいものか」と頭を抱える。

 太田市の電装品製造会社は、社内で行う健康診断のように勤務日に接種が可能かもしれないと想定。担当者は「打てるものなら打ちたいが、そのためにどうすればよいか検討している。社員には感染防止に協力してもらっているので、混乱を招かないように調整したい」と話した。(まとめ 宮村恵介)

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