政令市構想、岐路に 推進団体「25年度目標」見送り 前橋、高崎など合併
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
 

 長年くすぶり続ける群馬県の前橋、高崎両市の合併を中心とする県央部の政令指定都市構想。人口減や将来的な道州制導入を視野に必要性を訴える声がある一方、両市長の考え方の違いや合併効果への疑問などから依然として反対論は根強い。政財界の関係者らで構成し、半世紀にわたって活動してきた理想の都市建設研究会が「ハードルが高く機運醸成には至らない」として2025年度実現の目標を見送るなど岐路に立っている。(まとめ 西山健太郎)

 「研究会の在り方や目指す方向をもう一度議論するべき時」。6月に前橋市内で開いた総会で曽我孝之会長(前橋商工会議所会頭)はこう述べ、コロナ下で書面決議した昨年に続き、改めて方向転換に理解を求めた。当面は政令市実現を第一目標とせず、魅力的な都市の在り方などの研究に軸足を移すという。

 研究会は1972年に発足し、当時の県央8市町による政令市「東国市」構想を提唱。関係市町村の経済団体や企業のトップ、首長らも役員に名を連ね、2017年には25年度に前橋、高崎、伊勢崎、藤岡、玉村の4市1町の合併による実現を目指す方針を打ち出した。曽我会長は半世紀に及ぶ活動の転換理由を「個々の行政を一つにまとめるハードルが高い。機が熟していない」と説明する。

◎道州制の議論進まず

 一般的に政令指定都市のメリットは、都道府県からの権限移譲や新たな財源の確保、行政区設置などによる主体的、自律的な行政運営などとされる。群馬県ではこれまで、都道府県を廃止して全国を10前後に分ける道州制が実現した場合に、埋没しないような中心都市をつくる想定の議論が目立ってきた。

 ただ、道州制を巡る議論自体は、2006年に国の地方制度調査会が「導入が適当」との答申をまとめたものの、その後は中心都市との格差拡大を懸念する小規模町村の反対などもあって進んでいない。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
関連記事