自民党総裁選4氏立候補 群馬県関係議員、支持明言は4氏のみ 混戦模様浮き彫り
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自民党総裁選候補者の共同記者会見を前に、ポーズをとる(左から)河野行革相、岸田前政調会長、高市前総務相、野田幹事長代行=17日午後、東京・永田町の党本部
 
「党風一新の会」の代表世話人となり、活動の意義を語る福田氏=17日、国会内

 菅義偉首相の後継を決める自民党総裁選が17日告示され、河野太郎行政改革担当相(58)、岸田文雄前政調会長(64)、高市早苗前総務相(60)、野田聖子幹事長代行(61)の4氏が立候補した。複数の女性候補の出馬は史上初。共同通信社が国会議員の支持動向を取材したところ、岸田、河野、高市3氏が接戦で、野田氏が追う展開となっている。ただ3割以上が態度未定の上、「地方票」と呼ばれる党員・党友票の争奪が激しさを増しており、情勢はなお流動的だ。29日に投開票され、新総裁が選出される。

 自民党総裁選が告示された17日、同党の群馬県関係国会議員10人のうち、支持する候補を明言した議員は4人にとどまった。派閥の方針に従う形で支持候補が告示時点でほぼ明らかになっていた近年の総裁選とは異なり、今回は多くの派閥で自主投票となる見通しで、その混戦模様が浮き彫りとなった。

 支持候補を明言した4人のうち、高市早苗氏を推す議員は2人いた。上野宏史衆院議員は「コロナ禍の日本経済の回復、強靱化(きょうじんか)を実現する具体策を提示するなど政策や政治理念に共感する」、中曽根弘文参院議員は「確固たる国家観を有し、皇室問題や安全保障政策をはじめ、国家の基本的な重要課題について幅広い識見と信念を有している」と理由を述べた。

 このほか井野俊郎衆院議員は河野太郎氏を支持するとし、「世代交代と指導力に期待している」と説明。清水真人参院議員は野田聖子氏の推薦人に名を連ね、「同じ地方議会の出身でもあり、社会的弱者への問題に取り組んでいることは特筆に値する」と語った。

 一方で、現時点で支持候補を検討中の議員は4人。尾身朝子衆院議員は所属する細田派が推す岸田文雄氏か高市氏のいずれかを支持する方針で「政策をじっくり聞き、リーダーにふさわしい方に投票する」としている。小渕優子衆院議員は「4人の候補者それぞれの主張、政策を聞きながら決めていきたい」、羽生田俊参院議員は「医療を最優先で考えていただける候補を選びたい」と熟慮の構え。中曽根康隆衆院議員は「未来志向の自民党をつくることができ、国民が希望を持てる政策を打ち出せる候補を見極めたい」と述べた。

 意中の候補を明らかにしなかった福田達夫衆院議員は「党員の皆さんに予断を持たずに各候補者の意見を聞いて考えてほしい」と理由を説明。支援者には後日、支持候補を伝えるとしている。笹川博義衆院議員は「しかるべき時が来たら表明したい」としている。(まとめ 関口健太郎)

◎党改革へ発言、反映の場を 「党風一新の会」代表世話人 福田達夫氏に聞く

 党改革を掲げる自民党の中堅・若手国会議員による「党風一新の会」が10日発足し、代表世話人に福田達夫衆院議員(54)=群馬4区=が就いた。8月26日に派閥横断の17人でスタートした会合は、同党総裁選や衆院選を前にした政局下で一気に膨れ上がり、約90人が名を連ねる大きなうねりとなった。総裁選が告示された17日、福田氏に活動の意義や展望を聞いた。

 ―党改革を掲げる会の狙いは。

 われわれの本丸の目的は党改革だ。群馬でも「自民党はだめだ」という声をいただく。そこには長老支配と密室政治、そしてわれわれの活動が国民に見えにくいという問題がある。3期生にもなると政策作りに中心となって取り組んでいる自負があるが、世の中にはなかなか伝わらない。党の若手や中堅が認知され、自身の考えを発言し反映される場をつくりたかった。

 ―これほど大きなうねりになると考えていたか。

 正直驚いている。多くても40人集まればいいなと思っていた。数と勢いは政治においてとても重要だ。今回はメディアに注目されたことで、若手の仕事や存在を多くの人に認知してもらえたと感じている。

 ―この3週間で示した存在感は大きく、会の活動は多くの派閥が事実上の自主投票となった現状にも影響を与えたのではないか。

 注目されたかどうかの違いで、自分がやってきたことは変わらない。われわれの目的は、群馬を含む全国の党員が自分たちで見て、考え、自分たちの気持ちで投票することだ。開かれた総裁選を目指したことを考えれば、良い方向に向かっていると思う。

 ―会は21日に立候補者との意見交換会を開く。

 各候補者に35分ずつ時間をいただく。会所属の議員は5、6人参加し、意見交換する。政策については党の討論会などもあるので、われわれは各候補者の政治姿勢、現在の国民と政治の関係についての認識と、それをどうしていくのかを中心に聞きたい。

 ―党風一新の会の立ち上げは、祖父の故・赳夫元首相が、後の福田派につながる「党風刷新懇話会」を立ち上げた姿と重なる。

 当初はあまり意識していなかった。派閥の拘束を否定するという動きは、歴史の中で繰り返されるということなのではないか。多くの先輩方からも個別に応援していただいている。

 ―今後の活動について。

 総裁選は党改革というわれわれが目指す道の中で、その過程にあっただけだ。総裁選が終わり、総選挙も終わって生き残ることができたら、党改革を目指してしっかり取り組んでいきたい。
(関口健太郎)

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