消防用設備 点検報告5割足らず 法定義務ある県内防火施設 
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 消火器や誘導灯などの消防用設備の点検報告が消防法で義務付けられている群馬県内の特定の防火施設のうち、2016年度に実際に点検結果を報告したのは49・5%にとどまることが16日、上毛新聞の調べで分かった。非常時に備えた器具のため、日ごろ使用する機会がなく、意識向上につながらないことが背景にあるようだ。該当施設の半数以上が消防法に違反している状況で、各地の消防本部は立ち入り検査で指導を強化する。

 消防法は、百貨店や幼稚園など、不特定多数の人や災害時に支援が必要な人が出入りする特定防火対象物などを対象に、用途や床面積に応じて消防用設備の設置を規定。非常時に設備が適切に機能するよう点検し、結果を管内の消防本部に報告しなければならない。違反すると罰金30万円以下などの罰則がある。

 点検報告率を市町村別にみると、100%だったのは神流町のみ。18市町村が50%以下で、最低は千代田町の27・3%だった。平均は47・1%。

 報告率の低さについて、総務省消防庁の担当者は「消防用設備は非常時以外使うことがないので、整備の意識が高まる機会が少ない」と分析する。
 改善に向け、県内11消防本部は消防法に基づく立ち入り検査で未報告の管理者を指導するが、課題も多い。

 吾妻広域消防本部管内は4町村が3割台にとどまる。宿泊施設が多い草津町は対象数が510棟と県内町村で最多だが、実施する職員が限られており、全て回りきれないのが実情という。2市町が2割台の館林地区消防組合消防本部は「立ち入り検査時の指導以外の方法が思い付かない。今後話し合って考えたい」(担当者)とする。

 県消防保安課は「点検報告は事業者の義務。安全を第一に法令順守をお願いしたい」としている。

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