ナイフに光る日本刀の技術 刀鍛冶の工藤さんが独自ブランド化
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ナイフの刀身を鍛える工藤さん
美しい刃文が特徴のナイフ

 群馬県の刀鍛冶、工藤将成まさしげさん(41)=桐生市梅田町=が日本刀の技術を生かしたナイフを商品化した。「FRAGUA MASA(フラグア・マサ)」というブランドを立ち上げ、東京都内で開催された共同展示商談会に出展、全国のバイヤーから注目を集めている。

◎全て一点物のオーダーメード

 工藤さんは埼玉県入間市生まれ。高校卒業後に福島市の刀工、藤安将平さんに弟子入りした。その後、桐生市の祖父母が住んでいた家を改築し、2005年に鍛刀場を設けた。

 国内市場が縮小する日本刀の魅力を多くの人に伝えようと、日常的に伝統技術に触れられるナイフのブランドを昨年立ち上げた。刀の持つ美しさと実用性を兼ね備え、日本刀の知名度向上を狙う。

 ブランド名はスペイン語で「炉のある場所」を意味する「FRAGUA」と自身の名前に由来する。キッチンナイフ、アウトドア用カスタムナイフ、事務用デスクナイフの3種類がある。

 大きさはいずれも全長23~25センチで、刀身11~13.5センチ、幅1.2~2.5センチほど。刀身が薄くなるほど技術的に難しいとされる「刃文」が全ての製品に施されている。

 さや、柄も手作りでサクラやカエデといった木を加工。全て一点物のオーダーメードで価格は5万円程度から。

 刀の性質上、定期的な手入れが必要なため、県内外の料理人からの発注が多かったが、商談会出展後は全国からの引き合いも増えた。現在、商品の受け渡しまで半年以上かかるという。

 工藤さんは、現代の刀工が手掛ける日本刀は美術品や装飾品に特化していて、本来の実用性が欠けていると指摘。「切れ味鋭いナイフ作りを通して、本業の刀にも技術をフィードバックしたい」と話す。問い合わせは工藤さん(電話0277-32-3845)へ。

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