林業県 関東一へ 県産材活用で条例へ 県議会が方針、需要増図る
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県産材使用割合が9割超のつきよのこども園。教育施設での県産材利用が広がっている

 関東一の林業県になることを目指し、群馬県議会は13日、県産材の利用を推進する条例を制定する方針を決めた。公共建築物や住宅などでの県産材利用量の増加や、木材の供給・輸出の態勢の整備に向けて、県民や市町村、関係団体の意識を高める内容になるとみられる。大木を伐採して新たに植樹する循環を生み出し、関東地方最大面積を誇る森林の維持につなげる考えだ。

 県産品需要拡大特別委員会が13日に開いた初の審議で、条例制定を目指すことを決め、岩井均委員長は「関東一の森林県から関東一の林業県へと飛躍したい」とあいさつした。

 審議では、県内に集成材の工場がないため、県産材を県外工場に持ち出して加工せざるを得ない状況が問題視されたほか、県産材の輸出拡大の可能性などについて議論した。

 関係者の意見を踏まえた条例案をまとめて委員会発議し、年度内の制定を目指す。県産材の活用を推進する条例は栃木、茨城など10県で制定されているという。

 本県の木材の素材生産量は増加傾向で2017年は34.2万立方メートルまで回復したが、1970年代の半分以下の水準。森林面積は42万5千ヘクタールと関東最大だが、生産量は栃木、茨城を下回る状況だ。林業従事者の減少・高齢化といった構造的な問題も抱えている。

 県産材の需要拡大に向け、県は公共施設の建築に活用する市町村などに補助金を出すほか、県産材で建てたり、県産材の建具を使ったりした住宅に助成している。条例制定の動きに対し、「林業が大きな変革期を迎える中、さらなる木材需要の拡大を進めることは大変重要」としている。

◎公共施設で利用広がる

 公共施設で木材の利用を促す法律が2010年に施行されたのを機に、住宅以外の建築物に県産材を使う動きが広がっている。
 16年3月に完成したつきよのこども園(みなかみ町)は木造平屋建てで、使用木材の9割以上が県産材。今年3月に落成した富岡市役所庁舎でも、羽板を並べたルーバーなどに同市産の材木を使用している。

 県の補助事業を活用し、15~17年度に小中学校や特別養護老人ホームなど13施設が内外装の木質化や外構の木造化に取り組んだ。林業振興課は「保温性や衝撃吸収性などから、教育施設や福祉施設で木材利用が受け入れられやすい」としている。

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