セクハラ問題のみなかみ町長不信任案可決 前田氏は議会解散視野

 みなかみ町の団体職員の女性が前田善成町長からセクハラを受けたとされる問題で、町議会は27日の臨時会で、町長に対する不信任決議案を賛成多数で可決した。前田町長は辞職するか、10日以内に議会を解散しなければ失職する。前田町長は会見で「職責を全うしたい」として議会解散も視野に後援会と協議する方針を示した。群馬県内自治体の首長に対する不信任決議案が可決されるのは、2003年の玉村以来、15年ぶり。

◎「当然」「応援する」…みなかみ町長不信任案可決で町民

 みなかみ町議会でセクハラ問題が取りざたされている前田善成町長に対する不信任決議案が可決された27日、町民からは「可決は当然」などとして辞職を求める声が上がった。一方で、「やる気があるなら応援したい」と続投を望む声も聞かれた。

 「よし」「やっとだ」―。不信任決議案が否決された6月定例会から約2カ月。2度目の提出で同案が可決されたことを受け、傍聴席からは安堵あんどの声が漏れた。採決を見守った男性(86)は「可決は当然。一日も早く町政が正常になってほしい」とし、別の男性(68)は「これで日常に戻れる」と話した。「町民は不満に思っている。辞めて出直すべきだ」と語気を強める男性(69)も。同案提出は捜査の結果を待つべきだったと主張する男性(69)は「反対する議員がもっといても良かった」と採決の結果に不満を漏らした。

 一連の問題の影響で町政の停滞が指摘されているが、議会後の記者会見で前田町長は「多少は影響が出ているが、それほどとは思わない」と釈明した。地域の行事などに関わる男性(34)は「今年は花火大会の開催が決まっていない。皆が楽しみにしている催しがなくなってしまうと寂しい」と不安をのぞかせた。

 観光の町のイメージダウンを懸念する町民も少なくない。関連施設で働く女性(56)は「観光に影響が出ている」とし、別の女性(70)は「おもてなしの努力でお客さんが来てくれているのに、マイナスイメージになっては困る」と眉をひそめた。

 セクハラ問題に憤る声も広がっている。月夜野地区の女性(20)は「(行為を)された側がセクハラと思えば、セクハラになる。町のイメージも悪いし、そういう人に町政を任せられない」ときっぱり。女子高校生(15)は「セクハラ問題が大きく取り上げられていて町民として恥ずかしい。堂々と『みなかみ出身』と言えない」と嘆いた。

 一方、町長を支持する女性(62)は「公人としての心構えが足りないところは反省してほしい。若く、頑張っている姿を見ているので、やる気があるなら応援する」と強調。50代の女性も「セクハラは大きな問題だが、きちんと謝罪をした上で続けるなら応援したい」と話した。

 不信任決議案に反対した議員の1人は「警察の捜査結果を待ちたい。町長本人の口から決断を聞きたかった」と理由を説明し、別の議員は「自分がまいた種なのだから自ら退くことを選ぶべきだ。不信任という形は残念」と述べた。

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