防災ヘリ墜落 安全要領 策定へ 県 後継機に飛行記録装置  
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 群馬県防災ヘリコプター「はるな」が中之条町の山中に墜落した事故で、県は15日、操縦士の健康管理や運航可否の判断など総合的な安全対策に関する要領の策定を検討する考えを示した。2020年度に導入を予定する新たな機体(後継機)の購入に関しては、搭載が望ましいとされるフライトレコーダー(飛行記録装置)を含めて20~30億円と試算。事故の検証を進めるとともにハード、ソフト両面からの対策を十分に講じた上で、運航を再開する方針だ。

 県によると、これまで県が独自に操縦士の健康を管理する体制や、ヘリの位置情報を把握できる「動態管理システム」の運用マニュアルはなかった。水難救助に特化したマニュアルはあったものの、山岳救助については昨年3月の長野県消防防災ヘリの墜落事故を受け、作成中だったという。

 長野県は事故後に、運航可否の判断や中止の手順、操縦士の健康管理といった安全運航に必要な事項を盛り込んだ要領を策定している。本県での今後の対応について、県消防保安課は「新たな安全対策を講じていかなければならない。要領の策定を含め、長野の事例を参考にしながら進める」とした。

 後継機の購入費は、他の自治体の保有例を参考に試算した。はるなを1997年に導入した際は約7億円だったが、この20年で安全装置などの機能が向上し、機体そのものが高額化していることから、当時の3倍以上に膨らむ見通しだ。

 購入に当たっては、総務省消防庁が提言しているフライトレコーダーや、2人の操縦士が搭乗する「ダブルパイロット制」の導入についても考慮する。ただ、ダブルパイロット制は操縦士不足や人件費の問題があり、国による人材養成や導入にかかる補助制度の新設など、国の動向を注視するとした。

 後継機を導入するまでの間、リース機の使用も検討課題の一つとする。ただ、事故の検証や安全対策の構築を優先するため、実際の運航再開には時間がかかるとみられる。

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