どうなる幼保無償化 消費税増税合わせ来秋から 受け止め多様
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認定こども園で過ごす3歳児クラスの園児。来年10月から利用料は無償になる=前橋市のろっくひよこプリスクール

 来年10月の消費税増税に合わせ、幼児教育・保育の無償化が始まる。認可保育所や認定こども園などの利用料が3~5歳児は全て無料になるほか、認可外保育施設でも一定の補助が受けられる制度が柱だ。子どもの教育費が家計の負担になる中、群馬県内でも対象となる保護者は無償化を歓迎するが、保育需要の受け皿や病児保育の拡充を優先すべきだとの声も上がる。

◎歓迎「負担減る分貯蓄に」/懸念「待機児童が増える」

 前橋市に住む母親(33)は、近くの認定こども園、ろっくひよこプリスクールに長女(4)と長男(1)を預けている。「無償化でだいぶ負担が減る。その分は子どもの習い事か、将来のための貯蓄に回したい」と好意的に受け止める。

 ただ、周囲で「希望する保育園に入れなかった」という話をよく聞くようになった。「子どもが多い地域にもっと保育園を造るなど、根本的な問題を解決してほしい」と要望する。

 長男(1)を育てる母親(41)=同市=は昨年度、保育所の入所を申し込んだが、一次募集、二次募集ともに落選した。認可外保育施設に預ける選択肢は「最初から考えていなかった」といい、自身の体調も考慮して勤務先を退職した。

 長男が3歳になり幼稚園などに通い始めたら、再び働くことを考えているという。「無償化よりも、必要な人が保育園を利用できるようにする環境づくりや、保育士の処遇改善にお金を使うのが先ではないか」と考えている。

 県内の待機児童は昨年10月時点で42人、育児休業中や求職活動をしていない保護者が育てている潜在的待機児童は566人。今回の制度は、0~2歳児の住民税非課税世帯(年収約250万円未満)や幼稚園による預かり保育も対象となる。保育需要の掘り起こしにつながると指摘され、地域によっては待機児童が増える懸念もある。

 県内自治体で昨年10月時点の待機児童が最も多かった館林市は「無償化により、待機児童の増加が想定される」とする。昨年度、公立保育所を増築したのに加え、保育士が市内の保育所に再就職する際の補助や、保育士自身の子どもの保育料補助といった独自の支援制度を継続し、需要増に備える。

 関東短大こども学科の森静子教授は「幼児教育への投資が重要という認識がようやく一般化した」と無償化を評価。その上で、「保育園に通う子どもと預ける親の立場を考えると、全ての園に看護師を配置するなど病児保育を手厚くすべきだ」と課題を挙げた。

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