尾瀬沼でにショウブなど里の植物確認 山小屋や至仏山で外来種も
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9月の尾瀬沼周辺。11日の中間報告会では大江湿原ではショウブやガマが確認され「異様な風景」という報告があった(2017年9月14日付より)

 尾瀬国立公園での65年ぶりの基礎研究を含む第4次尾瀬総合学術調査の中間報告会が11日、都内で開かれ、尾瀬沼で初めてショウブが確認されるなど、尾瀬の植生が大きく変化していることが示された。

◎人の活動やシカの食害が影響?

 動植物の変化を調査している群馬県立自然史博物館の大森威宏さんが報告した。尾瀬沼のほか、大江湿原でショウブやガマなど里の植物が多数確認されたことについて、「どこかのため池のような異様な風景だった」と述べ、人の活動やシカの食害などが影響をしているとの見方を示した。

 外来植物の広がりも報告された。尾瀬全域の山小屋周辺でコテングクワガタが確認されているのに加えて、至仏山山頂でセイヨウタンポポが発見されたといい、大森さんは「外来種が着実に根付いている」とした。シカの食害の影響は低層湿原や低木林で顕著で、中間湿原や高層湿原では少なかったという。

 尾瀬の入山者を対象にしたアンケートの結果も示された。積極的なシカ対策を評価する人が多く、回答者の約9割が尾瀬の環境保全対策のために入山者から協力金を取ることに理解を示した。

 2017~19年度に行われる総合学術調査では、約70人の研究者らが温暖化の尾瀬への影響や衛星やドローンを使った植物のモニタリング手法など12のテーマについて調査している。

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