観光の町 安全誓う 本白根山噴火1年 草津湯畑周辺ににぎわい
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献花台に花を供え、伊沢陸曹長の冥福を祈る関係者
観光客でにぎわう湯畑周辺=23日午後3時半ごろ、草津町

 草津白根山の本白根山の噴火から1年を迎えた23日、亡くなった陸上自衛隊第12旅団第12ヘリコプター隊所属の伊沢隆行陸曹長=当時(49)、3等陸尉に特別昇任=の追悼式が群馬県の草津温泉スキー場(草津町)で開かれた。荻沢滋副知事や黒岩信忠町長など関係者約50人が献花台に花を供え、伊沢陸曹長の冥福と火山の沈静化を祈った。

 参列者は噴火時刻の午前10時2分に黙とうした。黒岩町長は「伊沢さんは別の自衛官をかばって殉職されたと聞いている。心から哀悼の誠をささげたい」と悼み、「火山と生きる私たちが、ここでいかに共生していくかを考えていかなければならない」とあいさつした。

 同スキー場は噴火後、火口から近い山頂ゲレンデやロープウエーを廃止し、草津国際スキー場から改称した。

◎「防災対策取るのは群馬県の使命」

 草津白根山の本白根山噴火から1年の節目となった23日、12人が死傷した草津温泉スキー場で開かれた追悼式には県や気象庁、陸上自衛隊の関係者らも参列し、犠牲者を悼んだ。一方、町中心部の湯畑周辺は多くの観光客が訪れ、温泉街ににぎわいが戻った。

 式で、荻沢滋副知事は「噴火の恐ろしさや対策の重要性を再認識させられた。二度とこのような事態にならぬよう防災対策を取るのは火山の恵みを受ける群馬県の使命だ」と、大沢正明知事のあいさつを代読した。

 亡くなった陸上自衛隊の伊沢隆行陸曹長=当時(49)、3等陸尉に特別昇任=が所属していた第12旅団を代表し、第12偵察隊長の後藤信博2等陸佐が報道陣の取材に応じ、「(伊沢自衛官の)冥福を祈りたい。いかなる任務でもしっかり遂行することがわれわれの使命。今後もしっかり訓練を積んでいきたい」と話した。同偵察隊は21日から25日まで、同スキー場で遭難救助などを想定した訓練を実施しているという。

 町では噴火以降、入り込み客が前年に比べ少ない状況が続いていたが、昨年11月ごろから回復傾向にある。草津温泉をたびたび訪れるという男性(44)=名古屋市南区=は「1年前は、噴火でキャンセルが相次いでいるというニュースを見た。今は観光客もたくさんいるようで、安心した」と話した。

 ただ、町内の観光関係者の中には、草津白根山の白根山の噴火警戒レベル引き上げに伴い、今春以降も志賀草津道路(国道292号)の閉鎖が続く可能性を不安視する声もある。草津温泉観光協会の福田俊介さん(32)は「道路閉鎖が続いた場合、再び観光客が減少することも考えられる。今後も継続してお客さまに来てもらえるようなイベントを考えたい」と気を引き締めていた。

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