いじめ認知 最多2655件 学校7~8割把握 県内公立校
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群馬県内いじめ認知件数の推移

 群馬県内の公立小中学校・高校・特別支援学校が2016年度に把握したいじめは前年度比930件増の2655件だったことが26日、県教委の問題行動・不登校調査で明らかになった。県教委によると、増加は2年ぶりで05年度以降最も多く、把握した小中高校は7~8割に上る。小学校と特別支援学校は倍増した。今回からけんかやふざけ合いといった事案も、一方的であればいじめに含むこととしたのも影響したとみられる。

 学校の種別でみると、小学校は810件増の1697件、中学校は25件増の492件、高校は61件増の402件、特別支援学校は34件増の64件。把握した学校の割合は小学校78.8%(245校)、中学校74.8%(122校)、高校84.9%(73校)、特別支援学校42.3%(11校)だった。

 いじめの内容は「冷やかしやからかい」が小中高校ともに6~7割を占めた。小学校での「軽い暴力」や「嫌なことをさせられる」、特別支援学校での「軽い暴力」は前年度から倍増。「パソコンや携帯電話などを使ったいじめ」も小学校や高校で増加した。

 いじめ発見のきっかけは「アンケート」が1268件(48%)、「本人からの訴え」が512件(19%)、「保護者からの訴え」が361件(14%)など。子どもが相談した対象(複数回答)は、学級担任が2201件(83%)と最も多く、保護者や家族が622件(23%)、学級担任以外の教職員が291件(11%)となった。

 今回から公表した、いじめ防止対策推進法で児童生徒の生命、心身または財産に重大な被害が生じた疑いがあると認める「重大事態」は小学校で1件、高校で1件あった。児童生徒の教育の機会を守るため、問題行動を繰り返す児童に出席停止措置をとった小学校が1校あった。

 国立、私立も含めた文科省のいじめ認知件数でみると、群馬は2980件。1000人当たりの件数は13.6件となり、関東では埼玉(12.2件)に次いで少なかった。

 県教委は「いじめに対する教員の意識は高まっており、毎月の報告などを通して、いじめの発見や相談につなげたい」としている。

◎学校が防止に取り組み
 県内の学校現場は、いじめ防止に向けて独自の取り組みを進める。吉岡中は無料通信アプリやSNS(会員制交流サイト)を通じた生徒同士のトラブルが続いたため、生徒会が中心となり、ネット利用に関するルールを定めた。高崎一中では、スクールカウンセラーを講師にした講習を実施。生徒会の役員らが円滑なコミュニケーションを図るためのノウハウを学び、全校生徒に伝えている。

 群馬弁護士会子どもの権利委員会に所属する稲毛正弘弁護士は「隠れているいじめがあるよりは、きちんと把握し、対応することが大事だ。いじめに目を向けて、情報を共有するとともに、保護者らは積極的な相談を心掛けてほしい」と話している。

◎不登校増え2761人 家庭の問題や学業不振
 群馬県内で2016年度に30日以上欠席した公立の小中高校の児童生徒で、病気や経済的理由以外の「不登校」が理由だったのは、前年度比86人増の2761人だったことが26日、県教育委員会の問題行動・不登校調査で分かった。

 学校種別では小学校が38人増の454人、中学校は98人増の1644人、高校は50人減の663人。小学校は4年連続、中学校は3年連続で増え、高校は2年連続で減った。全児童生徒に占める割合は小学校0.44%(0.04ポイント増)、中学校2.99%(0.21ポイント増)、高校1.6%(0.1ポイント減)。90日以上欠席した児童生徒が小中学校で増加した。

 小学校は家庭に関わる問題で情緒不安定の児童、中学校は家庭に関わる問題で無気力傾向がみられる生徒、高校は学業不振で無気力の傾向がある生徒の不登校が目立った。

 不登校の児童生徒のうち、計1910人がスクールカウンセラーなどに相談したり、専門的な指導を受けていた。

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