骨髄バンクの登録者が急増 池江璃花子選手の白血病公表後
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骨髄ドナー登録の問い合わせが増えている前橋献血ルーム=15日午前

 競泳女子のエース、池江璃花子選手(18)が白血病を公表したのを機に、群馬県内の各献血ルームで日本骨髄バンクへのドナー登録が急増している。登録者が多いほど白血病などの患者が移植を受けられる可能性が高まり、関係者は支援の広がりを歓迎する。一方、実際に提供する場合は入院や通院が必要になるなどの負担があり、周囲の理解や支援が不可欠だ。

◎提供は2回が限度 「増やすこと 検討を」

 県赤十字献血センターによると、県内3献血ルームのドナー登録は今月9~12日の0~2人に対し、池江選手が白血病を公表した翌日の13日は5人、14日は17人に急増。問い合わせも増えている。東吾妻町岩下の介護福祉士の女性(42)は15日、池江選手の報道を受けて前橋市の献血ルームを訪れ、「自分にも何かできるんじゃないか、と思ってドナー登録を決めた。誰かの役に立てたらいい」と話した。

 2008年、当時14歳の次女を白血病で亡くした黒岩由香さん(56)=高崎市=は、骨髄バンク普及を目的に映画を企画したほか、ドナー登録の説明員として活動する。池江選手を「18歳の子がしっかりした言葉で公表したことに尊敬の念を抱いた。幅広い人が関心を持つきっかけになった」とし、「ドナー登録や献血について子どものうちから学ぶ機会があれば、若い世代の登録が増えるのではないか」と語った。

 登録者と患者の白血球の型(HLA型)が適合すると、通知や検査、意思確認を経て、骨髄採取の場合は全身麻酔の上で行われる。12年と16年に骨髄提供を経験した男性(41)=同市=は「入院や通院で通算7日ほどかかり、家族や職場の理解が欠かせない。周りに登録者がいたら、提供に備えて支援する態勢をつくってほしい」と願う。1人が提供できる回数は2回までに制限されており、「回数を増やすことを検討すべきではないか。3回目ができるようになれば喜んで提供したい」とした。

◎群馬県内登録者 転居など連絡不能が1割

 群馬県内のドナー登録者の約1割が転居などを理由に連絡が取れない状態になっている。日本骨髄バンクは「住所が変わる場合は必ず連絡してほしい」と呼び掛けている。

 県赤十字血液センターによると、県内のドナー登録者は1月末時点で5382人。このうちHLA型の照合データベースから外している「保留」は924人で、既に転居しているなどの「住所不明」が549人と半数以上を占めた。

 同バンクは2017年4月から、ドナー登録の申込時に、献血経験者に発行される番号の申告を依頼している。登録者は定期的に献血する人が多く、転居先住所などの情報を追跡しやすいためだ。同バンクからの郵送物が返送された場合に限り、必要な情報を取得して更新する。

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