食物アレルギー 安全対応食多様化 パン、ケーキ、パスタ… 原因物質使わず工夫 
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アレルギー対応パンを半世紀余り作り続けている日英堂。風味を維持するため材料と製法にこだわっている

 アレルギー対応パンの製造を始めて半世紀余りの日英堂(群馬県前橋市住吉町)は、全国的にも対応食の草分けと言われる。アレルギーの子どもを持つ親たちの依頼を機に、1967年から当時の三大アレルゲン(原因物質)とされた卵、牛乳、大豆を使わないパンやビスケットなどを作り続ける。

 「専用の調理器具を使い、風味を損なわないよう発酵時間や焼き方に配慮している」と清水久仁雄社長(68)。従来のパンとほぼ同じ価格帯を維持するため受注生産が基本だ。市内の女性(57)は息子2人にアレルギー症状が出ていた30年ほど前から店に通う。現在は孫のために対応パンを買い、「当時は病院でアレルゲンの完全除去を指導されて大変だったが、日英堂があって本当に心強かった」と振り返る。

 洋菓子店のルイドール(同市元総社町)は開業した2005年から卵、牛乳、小麦の代わりに豆乳や米粉を使ったケーキを提供する。昨年のクリスマスに注文を受けたデコレーションケーキの2割をアレルギー対応が占めた。

 開業時の店舗だった市内の倉庫をアレルギー対応専用の厨房ちゅうぼうにリフォームし、今年中にも稼働する予定。店主の都丸渥司さん(42)は「対応製品を増やし、テーマパークや調剤薬局など子ども連れが訪れる場所で販売できれば」と話す。

 小麦粉を使わない「グルテンフリー」のパスタを開発したイタリアンレストラン「ピッツェリア ペスカ!」(同市六供町)は、グルテンフリーの認知度の高まりで需要が伸び、3月からJR前橋駅の2号店でも提供を始める。

 スーパーでの取り扱いも増えている。フレッセイは県内8店舗にグルテンフリーコーナーを設けた。米粉やパスタが売れ筋だ。コープぐんまは会員制の宅配サービスでアレルギー対応のハム・ソーセージやシチューなどレトルト商品が人気になっているほか、県内4店舗で一部商品を販売している。

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