防災ヘリ事故犠牲 岡さんの思い受け継ぐ 草津で追悼スキー大会
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大会後、岡さんの旗を前に記念撮影する参加者=草津温泉スキー場
レースを終えた選手に景品を手渡す妻の岡優希さん(右)と長男の大陽ちゃん(中央)

 昨年8月の群馬県防災ヘリコプター「はるな」の墜落事故で亡くなった群馬県防災航空隊の岡朗大さん=当時(38)=を追悼するアルペンスキー大会が2日、岡さんの地元・草津町の草津温泉スキー場で開かれた。幼少期からスキーに親しみ、得意のアルペンスキー大回転で国体に何度も出場した経験を持つ岡さんをしのび、友人らの発案で実現した。小学生から一般まで県内外から集まった約90人が、それぞれの思いを胸にゲレンデを滑った。

◎過去に国体 何度も出場 コース両側に虹色の旗

 「岡朗大メモリアルレース」と銘打った大会は、岡さんが在籍していた「草津スキー倶楽部」が主催した。山口芳雄会長(60)は「岡も自分の分まで、元気で楽しく滑ってほしいと願っているはず。思いを受け継いでほしい」と話した。

 開会式で黙とうがささげられ、レース前には妻の優希さん(34)が長女の心陽ちゃん(2)を抱いて、長男の大陽ちゃん(4)と共にコースを滑走した。この日のために練習してきたという大陽ちゃんは、父親譲りのターンを披露。無事にゴールし、観客から温かい拍手で迎えられた。優希さんは滑り終わった選手一人一人に景品を手渡し、「こんなに多くの人に集まってもらって主人も幸せだと思う。スキーを通じて主人が残してくれた絆や出会いを、これからも大切にしていきたい」と感謝を伝えた。

 コースの両側には岡さんの写真をプリントした虹色の旗が立てられ、その間を選手が力強く滑走した。ゴールでレースを見つめた母親の恵美子さん(66)は「あっという間の38年間だったけど、息子はたくさんの人に囲まれ温かい思いの中で過ごしたのだと分かる。短かったけど、いい人生だったと思う」と話した。

 岡さんは練習の傍ら、子どもたちのコーチとしても熱心に指導に当たった。今年2月の国体成年男子A大回転で8位入賞した日大2年の関輝さん(20)もその一人で、草津小4年時から約3年間教わった。この日は「岡さんありがとう」「岡さんを一生忘れない」とメッセージを書いたユニホームを着て参加。「天気がすごく良くて、岡さんが晴れさせてくれたのかな。きょうは岡さんのために楽しんで滑った」と、大好きだった恩師に思いをはせた。

 事故は昨年8月10日、登山道の視察で飛行していた県防災ヘリが中之条町の山中に墜落。搭乗していた県防災航空隊と吾妻広域消防本部の9人全員が死亡した。岡さんは同消防本部から群馬県に出向していた。

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